【弱虫ペダル】この気持ちに名をつけるならそれは「恋」【巻島 祐介】

恋 6 ページ8

私が声を発した後耳元からは男の人の声が聞こえた。

ああ。俺の彼女に手を出すな系の電話かな？

と、また良からぬことを1人で考え中。

「お前誰ショ」

「箱根学園、自転車競技部マネージャーです」

「東堂は？」

「部活中」

少しの沈黙の後。

「東堂の彼女？
まぁ、良かったショ」

ああ。尽八の彼女奪っちゃたけど尽八にも彼女いるならいいや感覚で言われてるのかな…

「じゃあ、東堂に伝えておいてほしいことが……」

と、巻ちゃんとかいう人の彼氏さんの背後で
「せ、先輩。もうレース始めるらしいんですが……」

と、おどおどした声が聞こえた。

「今行くショ」

と、言った後巻ちゃんとかいう人の彼氏さんは
東堂本人に話すショと言って電話を切った。


通話終了の画面を見つめて私は何だか尽八が可哀想になった。


だって、面と向かって俺の彼女にもう近づかないでくれる？とか言われるんでしょ。

あーあ…可哀想に……

あ、でもでも「登れる上にトークも切れる！！更にこの美形！！天はオレに三物を与えた！！」

とか言っていたから大丈夫だよね。



時計を見ると皆そろそろ帰ってくる時間だった。
タオルとボトルを持って私はスタート地点兼ゴール地点に行った。

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