【弱虫ペダル】走思走愛〜強き君達に翼を授ける〜2

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福富「荒北君、東堂君、新開君。ありがとうございました」

福富先輩が声を掛けるのは荒北先輩が必死で走り始めてから何分も立っていない。1分あるかないかの時間だった。

けど、あの時間はとても長く感じた。

福富「このように、自転車は数分走っただけで汗だくになるスポーツです。
興味のある方は是非、自転車競技部、部室まで来てください。

そして、最後に今年からマネージャーの募集はかけないことにしました。
では、これで自転車競技部の発表を終わりにします。
気をつけ、礼！」


「「しあッス！」」


・


部活動オリエンテーションを終え、部活の時間。
部室を除きそっと見つけた福富先輩に声をかける。


「福富先輩…お疲れ様でした。
で、あの……」


福富「マネージャーのことか？」


まるで、見透かしたかのように平然と動く福富先輩の口。

「あ、はい。……まぁ…」


福富「後輩が欲しかったか？」


「い、いえ、そういうわけでは…」


福富「マネージャー入れてもよかったんだがな、またお前みたいな被害者を見たくない。

って、皆が言っていたんだ。
俺も見たくなかったしな。それに、今まで雑用は1年の仕事だったんだ」


バインダーを手にとり、何かを書き込む福富先輩。
それからは、お互い口を開かず黙り込む…

そこへ、失礼しますと自転車競技部のメンバーがぞろぞろと入ってきた。

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