拾陸 ページ18
そこからは淡々と日々が進んでいった。
江戸は天人の台頭と廃刀令により、侍は衰退の一途を辿っていた。
だが平和な日常の中には、未だに天人を消そうとする攘夷浪士や過激攘夷志士もいる。
Aside
『そして私はあの男の弟子の1人が率いる所で働いている。まぁ、正直私はそこに居ても居なくてもどちらでもない存在だけどね。
長い昔話に付き合ってくれてありがとう。
こんな話の中に私を助けるヒントがあればだけど…。私が辛い顔をしているのも、職業柄とも言えるかもね。』
神楽「……。パピーを殺したアルカ?」
『……。』
神楽「Aは、パピーを殺す為に抜けたんダロ?
最後パピーの話が無かったのは、復讐を達成したということアルカ?」
『…それは内緒。貴方の思ったほうでいいさ。
それより、カタワレ時だ。夜になればここに居ない方がいい。帰りな。』
神楽「私はもっとAの事が知りたいネ。
たとえその顔が職業柄でも、笑えるはずアル。
Aが笑うところ、私見てみたいネ。
A!今度遊ばないアルカ?Aと一緒に居れば、私笑わすこと出来るはずヨ!」
『っ…でも…。』
神楽「約束ネ!来週の日曜日!ターミナル前集合ネ!約束してくれないと帰らないアル!」
『……。分かった。遊ぼう。』
神楽「!!本当アルカ!?やっふぉーい!!
じゃ来週の日曜日アルヨ!絶対アルヨ!
あ、あと茶菓子美味しかったアル!
定春〜行くあるヨ〜」
……。やってしまった。
神楽。あの子は要注意人物だ。流されてしまった。
断れないのは何故?あの子の笑顔を壊したくないと思ってしまったのは何故?分からない。
男「随分忙しいお嬢ちゃんだな。」
『!?高杉!』
高杉「オイオイ、呼び捨てはひでぇな。」
『いつから居た。』
高杉「安心しな。今来たところだ。
おめぇに仕事だ。」
『私との契約は無視か。
私はもう復讐を達成した。ここにいる理由もない。』
高杉「クックック。そうかい。そういやそんな契約あったな。じゃあこれがおめぇの最後の仕事だ。
これを達成したら抜けてもいい。だが、殺れねぇならおめぇの首と引換でもいいがな。」
『……。仕事内容は?』
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作者名:羽衣狐 | 作成日時:2019年1月24日 0時