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ハンビンとマシューは以前からの仲ということもあり、色んな話で盛り上がっていた。私にはついていけない話もあったけれど、その際には必ず2人とも説明をしてくれるので一緒に楽しむことが出来た。マシューはデザートも食べれるお腹の余裕があるそうなので、追加でケーキを注文していた。私はどうかと尋ねてくれたが、生憎1個食べ切る自信はないからやめておくと話すと、少し分けてくれるとの事だった。
『Aはこの休暇期間どんなことしてるの?』
私の目を見てそう尋ねてくるハンビン。マシューも同様に確かに、と私の目をずっと射止めてきた。
『お出かけしたのはチャギとの1回きりで、基本的には宿舎内にいる子達とゴロゴロ遊んでるなあ。関わりが少なかった子とも話して仲良くなれたよ』
例えば?と問いかけられたので名前をあげていく。暖琉くんや央修くんなどの日本の子達、たまに遊びに来てたスンオンにイジョン。とりわけよく話すようになったのはカムデンだ。話すまでは掴みどころのない子だと思っていたのだけれど、思ったよりも喋ってくれるし独特のテンポがあって面白い。サラッと毒を吐くところとか。多分まだ心は開いてくれていないけれど。
『僕もたまには宿舎行こうかな』
『来てみてもいいと思いますよ〜思ったより遊びに来てるし、僕とか』
届けられた今日のケーキはフルーツタルトのようだった。イチゴや桃、ぶどうなど様々な種類のものが乗っていて、とっても美味しそう。マシューもそう思ったのか、すぐに食べ始めた。口に入れた瞬間から美味しいと言っていて、にまにまと笑顔になっている。
私にも1口どうぞ、とフォークにタルトとイチゴを突き刺して私の方に差し出してくれる。ありがとうとマシューからフォークを受け取ろうとすると、腕を引っ込められてしまった。
『Aヌナ、このまま食べて?はい、あーん』
仕方が無いので口を近づけて1口分のケーキを口に入れると、満足気にふふんと笑うマシューが近くで見えた。
タルト、本当に美味しい。イチゴもクリームも甘すぎないから軽く食べることができ、ついついもう1口とねだりたくなる程だ。
隣のハンビンまでこれも食べなとフルーツサンドをこちらに向けてくる。流れのままパクリと1口貰うと、おいしい?と尋ねられたのでこくりと頷くと、彼もまた満足気に笑みを浮かべた。
まるで赤子への給餌のようで少し照れくさくなり、2人の目線から逃げるように窓を見つめた。
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RUNA(プロフ) - いえいえ教えてくれてありがとうございます! (2023年4月4日 15時) (レス) id: 391b329446 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - RUNAさん» コメントありがとうございます。こちらの作品ではチャギはパクハのことになっております。分かりづらかったりミスしていましたら申し訳ございません。 (2023年4月3日 21時) (レス) id: 103a13316a (このIDを非表示/違反報告)
RUNA(プロフ) - チャギってパクハでしたっけ? (2023年4月3日 13時) (レス) @page34 id: 391b329446 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 鈴木さん» コメントありがとうございます〜!そう言っていただけると嬉しいです(;;)これからもゆっくりと書いて行きますのでのんびりとお待ちいただけますと幸いです! (2023年3月30日 6時) (レス) id: 103a13316a (このIDを非表示/違反報告)
鈴木(プロフ) - クムとパクハが大好きすぎて頭抱えてます大好きです(;_;) チャギ呼びもクムの騒がしい感じも最高ですこれからも応援してます!!! (2023年3月27日 22時) (レス) id: 3e062d6061 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りあ | 作成日時:2023年3月17日 22時