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K_Taerae
飲み物取りに行ってきますと、まだ熱い頬を隠すために部屋を出た。周りを見渡して誰も廊下に居ないことを確認し、大きいため息をつく。ほんと、あのヌナは心臓に悪い。
ヌナの魅力は、可愛くて綺麗なお顔もだけれども、あの醸し出させる雰囲気がより一層磨きをかけていると思う。儚くて、消えそうで、どこか遠くにいるように感じるのに、話しているとそんなことを忘れさせてくれる。
遠いはずなのに、話してみると自分しか見られていないような、そんな、錯覚。ステージ同様、目をじっと見られている気がするから、どんどんと惹かれてしまう。
そもそも、誰から見ても才色兼備な彼女に惹かれないという方が難しいのだ。ハンビンだって、最初は興味無いって言ってたのに。
所謂、やきもち、嫉妬、その類だ。おれだって、ヌナともっと仲良くなりたいし、話したいし、あわよくば、異性として意識して欲しい。…考えないようにして距離を置いていたのに、もう、何の意味をなさない壁になってしまった。
食堂の扉をあけて、誰もいない空間に1人腰かける。はあ、と2度目の大きなため息は、虚空に消えていった、はずだった。
『おっきい溜め息、からかいすぎちゃった？ごめんね』
いつの間にかおれの後をついてきていたのか、ヌナが隣の椅子に座る。こういう時、普通なら正面だろうけれど、隣に座ってくるあたりこのヌナである。怒っているわけじゃない、ただ、ヌナの一言、一挙手一投足でこっちは感情を振り回されるのに、そんなことも露知らずあんなことを言うヌナは気に入らない。
せめて、おれだけにならいいのに、なんて。
『おれのわがまま聞いてくれたら許してあげます』
『どんとこいだよ〜』
なんであれ、ヌナの特別になりたい。どんなちっぽけなものでも。少しでも、おれという存在がヌナにとって気の休まる時間であって欲しい。おれ自身がそうであるように。
『おれには、どんなわがままも悩みも、嫌なこともつらいことも、打ち明けてください、Aヌナ』
おれ、聞くの得意なんで、と付け加えると、ヌナは驚いたように目を丸く開けたあと、いつものように優しく微笑んだ。
『後悔しても知らないよ？私わがままだもん』
『ヌナのわがままならなんだって可愛いものですよ』
『じゃあ、ここ寒いから部屋戻ろ？私の部屋がいい』
ヌナの小さなワガママは、おれの小さな我儘を満たすものでもあった。なんなりと、と少し悴む手でヌナの手を引いた。
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RUNA(プロフ) - いえいえ教えてくれてありがとうございます! (2023年4月4日 15時) (
レス) id: 391b329446 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - RUNAさん» コメントありがとうございます。こちらの作品ではチャギはパクハのことになっております。分かりづらかったりミスしていましたら申し訳ございません。 (2023年4月3日 21時) (レス) id: 103a13316a (このIDを非表示/違反報告)
RUNA(プロフ) - チャギってパクハでしたっけ? (2023年4月3日 13時) (レス) @page34 id: 391b329446 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 鈴木さん» コメントありがとうございます〜！そう言っていただけると嬉しいです(；；)これからもゆっくりと書いて行きますのでのんびりとお待ちいただけますと幸いです！ (2023年3月30日 6時) (レス) id: 103a13316a (このIDを非表示/違反報告)
鈴木(プロフ) - クムとパクハが大好きすぎて頭抱えてます大好きです(;_;) チャギ呼びもクムの騒がしい感じも最高ですこれからも応援してます！！！ (2023年3月27日 22時) (レス) id: 3e062d6061 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りあ | 作成日時：2023年3月17日 22時
