Violeta 2

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3人は早くから練習していたようだけれど、まだ踊りたいないからと音楽をかけて踊り始めた。元気がありあまってて羨ましい限りだ。私は先に踊ってはいたけれど、もういちどストレッチから始める。ゆっくりと体を解しているうちに、他の子達もぞろぞろとやってきた。


『ヌナ隣失礼しまーす』


『じゃあ俺は反対隣』


私の両隣に腰を据えたマシューとハオオッパは、同様に体を解している。怪我でもしたら怖いので、先に動かしておいて損は無いだろう。雑談をしながらストレッチしていると、オッパが思い出したように声を上げた。


『そういえばさ、KとGで1人ずつビジュアルスターを選ぶやつ、Aは誰にするの？』


そんな話をまだ耳にしたことがなかった私は、どういう事かとオッパに聞き返す。グループごとの上位2人に選ばれた人達は先行公開されたり、なんか色んなところで使われる背景の画像？になる、とのこと。ビジュアルの話は朝から2度目だが、これこそ大衆的に見てかっこいいって思う人、ってことだよね。


オッパやマシューは誰にするの？と聞いてもそんなことよりと私が誰を選ぶかを聞いてくる。私はオンニ達も口に出していたハンビンとリッキーの名前を挙げると、少し納得の言ってないような様子を見せた。


『え？俺じゃないの？リッキーもカッコイイけど俺もでしょ』


『僕は違うんですか？Aヌナよく褒めてくれるのに』


この2人が逃れたくてスタッフの人たちがよく名前挙がってるって言ってたから、と説明をすると、私が選んだ訳では無いからいいとのこと。しかし、じゃあ誰がかっこいいと思うのかと、話が戻ってしまった。誰かの名前を挙げなければ解放されそうには無いな。そう頭を悩ませていると、私の頭に影がかかる。


『Aヌナは俺でしょ！朝言ってたもんね！』


拡声器ジュンヒョンによってまた両隣りは騒がしくなる。それは好みの顔の話、と言うと更に声が大きくなってしまい手も足も出ない。前のジュンヒョンはこの顔は？この顔は？と色んなポーズを決めてるし、結局かっこいいのは誰かとまた話が戻る。もう一度色んな人の顔を思い浮かべて、ため息混じりに声に出した。


『...ジウンオッパとマシュー』


ヌナ！と声を出して私の右腕をぎゅうっとするマシューとは対照的に、はあと大きいため息をついて顔に手を当てるオッパに俺は！？なんて声を出すジュンヒョン。言ってもこうなるのかと私はまたため息を吐いた。

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