Violeta

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『女性にはっきりと年齢を尋ねるのは失礼かもしれないんですけど、おいくつですか？』


ギュビンさんが気遣ってくださるので、気にしないでください、とお断りを入れて2001年生まれです、と答える。


『え！？ギュビンより歳上なんですか？！てっきり同じくらいかと』


日本人女性は童顔のため幼く見られがちだが、ここでもそうらしい。目の前の御三方は少し驚いているようだった。私もギュビンさんが年下だと知って正直びっくりしている。


『でも佳汰さんと同じ歳と考えたら納得はします』


『さらっと俺の事も幼いって言ってるよねオリー』


オリーが日本の方は男女関係なく可愛らしいということを説明しているが、佳汰は少し拗ねたようにオリーの髪の毛をグチャグチャにしている。そんなふたりが可愛くてジャンハオさんと2人で笑ってしまった。


『俺は2000年生まれなんです。俺の方が歳上ですけど仲良くしてください。気軽に話しかけてくれると嬉しいです。なんならオッパって呼んでくれても』


え、と声が出てしまう。韓国に来ることはあっても親しくなる年上の男性などいなかった為、オッパ呼びのハードルは私には高すぎる。とりあえず、私の方が年下なので敬語はなしで、と伝えるも呼んでくれないんですか？と再度訪ねてくる。


ジャンハオさん、見かけによらずグイグイくるタイプなのか、それとも無意識にしているのか、真偽は分からないが親切心を無下にすることはできないので意を決して言葉を放つ。


『ハオオッパ、よろしくおねがいします』


初めてのオッパ呼びが照れくさくて、ふいと顔を背けてしまう。そんな照れ隠しに気づかれたのか、Aは可愛いなあなんて言ってくるのでまた顔が赤くなる。


『ハオヒョン、ヌナを虐めないでください、Aヌナ、大丈夫？顔赤い』


『Aったら照れちゃって〜』


さらっとヌナ呼びしてくるギュビンくんに多少驚きつつも、少し落ち着いた私は初めて呼んだから慣れないだけです、とまた意地を張る。


『俺の事もオッパって呼んでもいいよ』


『佳汰くんは佳汰くんでしょ』


ちぇ、なんて言って席に戻る佳汰くん。もう少しで再開するそうで、色んな人が動き始めていた。ウィエファの皆も離れていって、隣にはマシューが帰ってきた。


もう少しかな〜なんて思っていると名前が呼ばれて、再開後のトップバッターは私であると知る。
消えたはずの緊張、戻ってきそう。

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