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練習室に到着しドアを開けるとそこには私たちの他に何人かいた。マシューとハンビンはまた一緒に練習してるし、佳汰は日本の子たちに教えているっぽい。あとお色気漂う例のジウンさんと、仲良しであろうユン・ジョンウさんがいた。
私たちの後に続いて、ウィエファ8人組もやってきて、結構な人数となった。2人に別の部屋に行くかと提案したけれど、ハンビンが真っ先に首を振った。
『いいじゃないですかここで!色んな人のダンス見て身につくこともあるだろうし、ねえテレ』
『絶対このメンツの反応見たいだけでしょ、おれもうどうなっても知らないからね』
『そんなこと言ってテレも実は楽しみにしてたり?もしくは羨ましかったり?』
うるさい、Aさん先に始めましょ、と軽く柔軟をし始める。私もハンビンを無視してテレと一緒に体をほぐす。ふたりともつれないなあ、なんて彼も並んでストレッチを始めた。怪我して踊れなくなるのがいちばん恐ろしいことだから、入念に行わないと。
3人で十分に体を動かし、ハンビンがサビを3人で踊りたいとのことなので、音楽をかけて軽く踊る。いきなり激しく踊ると足を攣ってしまうかもだから、まずは慣らすくらいが個人的にあってる。テレも同じ考えのようだった。
そんな中、ハンビンだけは最初から全力で、楽しそうに踊るので見てて惚れ惚れする。2人とももっと思いっきり、なんて言うけれど、少しは隣に立っている私たち似合わせて欲しいものだ。
『チャギヤ、私とテレは自分のペースがあるから少し待ってよ』
その瞬間、私たち以外の誰もの動きが止まって、音楽だけが流れ続ける。急に部屋の雰囲気が変わったので何事かと思っていると、恐る恐るハンビンが私に尋ねてきた。
『A、今ハンビンのことなんて呼んだ?』
私の肩。少し強く掴んで揺すられるが、状況が未だに理解できない。チャギヤ、と小さく答えるとさらに畳みかけてくる。
『なんでそう呼んでるの?』
『ハンビ、チャギがそう呼んでほしいって言ったから』
そうハンビンの方に顔を向けるとにやにや嬉しそうに声を出して笑いっていた。隣のテレはやっぱりとも言わんばかりの顔で苦笑いしていた。
『ヒョン、俺がAヌナにそう呼ばれてるとなんか嫌でした?』
『ハンビン、Aと俺らのことからかうのはやめなさい、びっくりするから』
あだ名みたいなもんだもん、なんて可愛く話すチャギに、ハンビンは困ったように深いため息をついていた。
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てよん。(プロフ) - りあさん» エッ絶対そうですよね!?わかります、、同意しかないです。最近はこの小説を楽しみに生きてます!いつもありがとうございます!! (2023年3月15日 18時) (レス) @page50 id: d7164918de (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - てよん。さん» わかります...気づいたら沼でしたね...彼はほんとに嫌がられるまでは可愛くお願いするタイプだと思ってるので!!!(大声) (2023年3月12日 12時) (レス) id: 103a13316a (このIDを非表示/違反報告)
てよん。(プロフ) - りあさん» パクハの可愛さに気づいてからは終わりでした…本編チャギ呼び継続してくださって嬉しい限りです!!ほんと感謝、、生きていけます() (2023年3月10日 13時) (レス) id: d7164918de (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - てよん。さん» コメントありがとうございます!パクハ多方面のオタクを沼入りさせそう(偏見)って感じで私も滾ってますチャギ呼びどうしましょうかね...?(笑) (2023年3月9日 19時) (レス) id: 103a13316a (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - もえさん» コメントありがとうございます(;;)個人的にパクハ大好きですし書くのも楽しいので嬉しいです...! (2023年3月9日 19時) (レス) id: 103a13316a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りあ | 作成日時:2023年2月28日 21時