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「へえーAちゃんそんな遠いところから来たんだ?」
「そうなんです」
今日の店内は私の出生地の話で盛り上がっていた。
「でも確かあの辺て高級住宅街が多いよな?」
「お嬢さんなんだなあ。こんな繁華街にいる汚い俺らとは大違いってかあ!」
がははと大きな声で笑うお客さんを私は微笑んで見ていたけど。
...お嬢さんだって?私のどこが。
汚いのは私の方よ。
なんて心で呟いていた。
「そういえば裕翔くんは今日はいないんか?」
「今日はサークルの飲み会ですってえ。飲み会なんてここでいくらでもできるのにねえ?」
ママがそう言い私の共感を誘う。
「ほんとにそうですね」
「しかもこんな可愛いAちゃんと飲めるのになあ」
「いやでも2人はもう出来てるんだろ?こんな俺らみたいな邪魔者がいないとこでもう十分戯れてるだろうよ」
また盛り上がる店内。
この常連さんたちは小さい頃からゆーてぃのこと見てるんだって。
自分の息子みたいだってこの前話していたのを思い出した。
ゆーてぃは自分のこと卑しい人間だなんて言ってたけど全然そんなことない。
こんな温かい人達に見守られながら育ったんだもん。
それ以上の幸福ってきっとないよね。
ずっと1人だった私とは違う。
だから私はどうしようもなくゆーてぃに惹かれるんだと思う。
こんなにゆーてぃのことを考えてるのに会えない今日を恨めしく思いながらいつも通りお客さんとお話をしてる...
そんな時だった。
店のドアが開いて、いつものように挨拶しようとした時______
時間が止まった、って
そう思った。
「慧.......」
それはもう二度と呼ぶことは無いだろうと思っていた彼の名前。
もう忘れたはずの彼の存在だった。
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犲(プロフ) - たまさん» はじめまして。コメントありがとうございます…!!影のある男の人ってなんだか魅力的ですよね、、ほんとにわかります!嬉しいです(泣)また感想とかコメント送ってくださると已然やる気も出るのでぜひお願いします!!コメントほんとにありがとうございます! (2020年5月19日 1時) (レス) id: 3cf9a29568 (このIDを非表示/違反報告)
たま(プロフ) - はじめまして、犲さん。普通に考えればこのお話の中の伊野尾さんは、すごく嫌な奴でしょうけど、、、好きです(^ ^)このお話をキッカケに犲さんのお話いろいろ読ませて頂いてます。頑張って下さい。 (2020年5月18日 22時) (レス) id: 7eb7ca4e2e (このIDを非表示/違反報告)
犲(プロフ) - 侑李の嫁さん» 私もコメントの通知来てめちゃくちゃ嬉しかったです...!!コメントって本当に力になるので嬉しいです!こちらこそありがとうございます!こらからもよろしくお願いします! (2019年3月23日 20時) (レス) id: b752f57a42 (このIDを非表示/違反報告)
侑李の嫁(プロフ) - こんなに丁寧にコメントして下さって、ありがとうございます!!レスのお知らせがきて、嬉し過ぎて、、、 (2019年3月23日 18時) (レス) id: 6aa2a9ae5c (このIDを非表示/違反報告)
犲(プロフ) - 侑李の嫁さん» 最後まで読んでくださってありがとうございます!本当ですか!そんなこと言っていただけるなんて嬉しいです!!コメントほんとにほんとに嬉しいです!!ぜひ仲良くしましょう!! (2019年3月23日 18時) (レス) id: b752f57a42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:犲 | 作成日時:2018年10月7日 3時