34. ページ34
「……え、それでハッピーエンドじゃないの??」
昼下がりの河原にて。
私は一花と大貴とバーベキューをしにやって来ていた。
なぜ急にバーベキューかというと、一花と大貴が私の恋が実った記念のお祝いとして連れてきてくれた……のだけれど。
よくよく考えてみたら色んな誤解はとけて一件落着はしたものの、私だけが気持ちを伝えただけでそういえば慧君の気持ちは何一つ聞いてないし、というかそういう雰囲気ではあったけど付き合うって言葉にしてどちらも言ったわけではないし。
なんというか……私が好きって言って笑ってくれたことに私は満足して浮かれきっていて。
肝心な慧君の言葉は何一つ聞いていないということに気づいたのであった。
「いやいやお前さ、なんでそんな大事なこと……」
「だって私恋愛経験弱者過ぎて、そんなことすっかり頭になくて……」
あれから慧君からは何の連絡もない。
……それがなんとなく物語っている気がして。
「だってさ?よーく考えてみたら慧君って高嶺の花男君じゃない??そりゃあ一マッチングアプリで知り合った私なんかよりも他にいい人いっぱいいそうだし、それにやっぱり手を出されなかったってのも単純に私にそういう女の魅力がなかったからなのかなとか思ってみたり。」
考えれば考えるほどキリがなくて。
「私ただ慧君が次の恋愛に踏み出せるように背中を押してしまっただけにすぎないかもしれないわあ……」
はあと私がため息をつくと、大貴と一花は顔を見合わせ、うんと頷きあった。
「おい、A。スマホ、貸せ」
「へ?」
「いいから、」
そう大貴に言われるがまま、私はスマホを彼に差し出した。
それから大貴は無言で私のスマホを操作した。
その素早い手つきに私は呆気に取られていると
「はいーAちゃんはこちらでお肉を食べましょうねえ〜」
なんて一花が私をバーベキュー台の方へ誘った。
私には二人が何を企んでいるのかちんぷんかんぷんだったが、おいしそうな焼き目のついたお肉を見たらそんなのはすぐ吹っ飛んでいった。
こういう時は食べまくるのに限る…!!!
気づけば私は目の前にあるお肉たちに夢中になっていた。
148人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
犲(プロフ) - ただ、それが不愉快に思ったり苦手だと思う人がいるのだということを改めて知れた貴重な機会になりました。これからは気をつけて設定も設けていこうかと思います。わざわざご指摘ありがとうございました( ᵕ_ᵕ ) (2022年4月11日 14時) (レス) id: 4bea70bb47 (このIDを非表示/違反報告)
犲(プロフ) - 夕さん» すみません。私の作品ではいつも設定などを設けておらず、話を進めていくにつれて読者様に設定が伝わればいいなと思っていたのでそのような文言をこれまでのどの作品も設けておりませんでした。 (2022年4月11日 14時) (レス) id: 4bea70bb47 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - 続けてのコメントですみません(>_<) そうならそうで前もって紹介の所に書いていて 欲しかったです。。。 (2022年3月27日 7時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - おはようございます(*^^*) はじめまして。 早朝からいきなりすみません。。。 この物語って伊野尾さんも有岡さんも芸能人 (ジャニーズのアイドル)ではなくて一般人しかも学生さん設定だったんですね。 (2022年3月27日 7時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
犲(プロフ) - たまさん» たまさん…!最後まで読んでいただいて、コメントもありがとうございます😂久々のハピエンは私的にも違和感でした笑新作もう少ししたらTwitterの方でも予告動画あげようと思ってるのでまたぜひ見てください笑いつも本当にありがとうございます🙇⋱ (2022年1月10日 13時) (レス) id: 480fe28977 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:犲 | 作成日時:2021年4月25日 15時