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慧君のことを見ていたらあっという間に時間が経ってしまっていた。←
「お待たせ〜」
裏から現れた慧君は先程とは打って変わってのラフな格好で。
カフェの制服もカチッとしててかっこよかったけど、これもこれでかっこよすぎて。
「眼福……」
「え?笑」
「いえ!なんでも!!」
「そう?じゃあいこっか〜」
そうスっと自然と差し出される手。
え、何ですかこれは??もしや触っても……
「あれ、もしかして手繋ぎたくないとか?」
「へ?!いや、そのこんな綺麗な手を掴んでいいものかとためらってまして…」
「いいに決まってるじゃん笑 デートでしょ?一応?笑」
またクスリと笑う慧君は素敵で。
慧君が予約してくれた居酒屋に行く道は短いようで長く感じた。
だってこの前は人の少ない公園だったけど今回は街中。
人は前よりも多いわけで、気になるのは慧君への視線の数々。
こうして人が多い所で見ると改めてわかる慧君の飛びぬけた美貌。
そしてそんな彼が手をつないでいるのは何の変哲もないただの女子大生の私なわけで。
「………」
なんか妙に自分自身が恥ずかしくなって、道中の会話を私は一切覚えてはいなかった。
ようやく着いた店はいかにも慧君の行きつけそうなお洒落な個室居酒屋だった。
「意外と距離あったね〜疲れなかった?」
靴を脱ぎ、私の目の前に腰をおろす慧君。
「いえ、全然……」
「……そう?あ、まず飲み物だけ頼もっか。Aちゃん最初何飲む?」
「あ、じゃあ、カシオレで…」
「わかった。じゃあ俺は生にしようかな」
伊野尾君は慣れた手つきで店員を呼び、飲み物を頼むとごほんと一回咳ばらいをした。
「ねえ、Aちゃん。何かあった?」
「へっ」
そんな慧君の言葉でようやくなんとなくずっと上の空だった私は現実に引き戻された。
「なんか歩いてる時からずっと元気ないから。どうしたの」
気づかれないように振る舞ってはいたけど、慧君にはお見通しのようだった。
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犲(プロフ) - ただ、それが不愉快に思ったり苦手だと思う人がいるのだということを改めて知れた貴重な機会になりました。これからは気をつけて設定も設けていこうかと思います。わざわざご指摘ありがとうございました( ᵕ_ᵕ ) (2022年4月11日 14時) (レス) id: 4bea70bb47 (このIDを非表示/違反報告)
犲(プロフ) - 夕さん» すみません。私の作品ではいつも設定などを設けておらず、話を進めていくにつれて読者様に設定が伝わればいいなと思っていたのでそのような文言をこれまでのどの作品も設けておりませんでした。 (2022年4月11日 14時) (レス) id: 4bea70bb47 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - 続けてのコメントですみません(>_<) そうならそうで前もって紹介の所に書いていて 欲しかったです。。。 (2022年3月27日 7時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - おはようございます(*^^*) はじめまして。 早朝からいきなりすみません。。。 この物語って伊野尾さんも有岡さんも芸能人 (ジャニーズのアイドル)ではなくて一般人しかも学生さん設定だったんですね。 (2022年3月27日 7時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
犲(プロフ) - たまさん» たまさん…!最後まで読んでいただいて、コメントもありがとうございます😂久々のハピエンは私的にも違和感でした笑新作もう少ししたらTwitterの方でも予告動画あげようと思ってるのでまたぜひ見てください笑いつも本当にありがとうございます🙇⋱ (2022年1月10日 13時) (レス) id: 480fe28977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:犲 | 作成日時:2021年4月25日 15時