独占王子。4【Ryosuke.Y】

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「ということで明日出発するから準備しとけ。」

「は…明日？！」



応接間を出てからすぐ言われ、驚きをかくせない私。


「明日って…！！まだ大地も帰ってきてないわけだし、色々準備とか…そんな急に…！」

「は。俺に逆らうのか？お前。」

「う。」


そう言われると反抗できない…


「わかったよ…」

ということで私は渋々、承諾をせざる得なくなったのだ。








私は家に帰るとすぐに準備を始めた。

涼介の話では、山田家には本家と家族それぞれの専用の別荘があるらしい。

私と涼介が行くのはもちろん涼介専用の別荘。


国内にあるって言ってたからヘリとか飛行機じゃないと思うけど…


期間は３泊４日。

長いのか短いのかよくわからない日数だ。



そんなことを考えていると。


電話が鳴った。

私は急いで下へとおりた。


「…お母さんかな？」

そこに表示されていた電話番号は知らない人のものだった。

お母さんは色んな人の携帯とか借りて電話してくるから、お母さんかもしれないなと思いつつ電話に出た。


「もしもし？」

『よかった。出てくれて。』

という男の人の声。


「だ、大貴…？！」

『久しぶり…ってほどでもないか。』

大貴はそう言いクスクス笑う。

ふいに私はこの前のことを思い出して頭が沸騰しそうになった。


「だ、大貴、電話してきたってことは何か用があるんでしょ…？」

『ああ、そうそう。俺の部下が面白い情報仕入れてきてさ…』

表情は見えないけど。

大貴はきっと怪しい笑みをしているんだろうと私は思った。




『A、涼介のこと好きになっちゃったらしいな？』

「っ…？！」

『それでー結ばれた記念に別荘に行くんだろ？』

「なんで…知って…」

『＿＿＿有岡家をなめないほうがいいと思うけど？』


大貴はそこまで言うと電話を切ってしまった。



私はしばらく受話器を持って呆然と立ち尽くしていた。

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