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137.涼介side ページ42

使用人かとふと思った。

部屋のノックをされたときは。


俺は本を読んでいたため、目線をはずさず適当に入れ、とだけ告げた。







「めずらしいね。涼介が本を読んでるなんて。」


そう言うのは…


「侑李…?」

「あ、気づいてなかったんだ?」

侑李はいつもの輝かしい笑顔を向ける。


でも…


「侑李、何かあったか?」


今日の侑李はいつもと違う気がした。



「え?僕、そんなに笑えてない?」

侑李はそう言い顔を覆う。


「ダメだな…僕。」

消え入りそうな声で言いまだ笑みを浮かべている。

こんなに弱っている侑李は初めて見たかもしれない。



「僕、誰にも心配されないように…強くならなきゃいけないね。」

侑李は顔にあった手をはずしてまた笑った。


「…で、俺に何か用なんだろ?」


俺がそう聞くと侑李はうなずいて



「うん。涼介にね、僕の最初で最後の一生のお願いを使おうと思って。」

侑李はそう言うと俺の目を真っ直ぐ見た。



「Aを…Aを、涼介のお嫁さんにしてあげてほしいんだ」

「……っ?!」


その言葉が侑李から出てきたことに俺は驚きを隠せなかった。


「侑李、お前…」

「お願い!僕からの…お願い…」


侑李は俺に有無を言わさず、そう言う。








「当たり前だろ。」







少しの間の後、俺はそうはっきり言った。

俺の言葉を聞き、侑李はほっとしたように微笑むと


「絶対、慧なんかにとられちゃダメだからね?」

と言う。


しかし、俺は何故ここでいきなり慧が出てきたのかわからず、きょとんとしていると




「お母さんと慧ね、何か企んでるみたいなんだ。だから、涼介がAを守ってあげて?」



あいつら…結託してやがったのか…




「ああ、わかった。ま、俺があいつらに劣るなんてあるわけねえけど」



そう言ってやった。




俺のこと、絶対好きにさせてやるから。





______絶対に、な。

138.侑李side→←136.慧side



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(プロフ) - 盟さん» 本当に嬉しいです、ありがとうございます...!読みにくくてすみません、やまいぬと申します!ほんとですよね、私も書いててまた1の気分です笑そうなんですね!ありがとうございます!ずっと更新停止しててすみません、これからも見守ってくださると嬉しいです! (2019年6月8日 23時) (レス) id: c38e288aaf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初コメ失礼します(^^)Heartから作者さん(すみません漢字が読めなくて...)の作品を見させてもらってます!独占王子、早いものでもう4ですか...これからも更新頑張ってください(^^)もう一つの作品もお気に入りさせてもらってます♪そちらの方も応援しております! (2019年6月8日 15時) (レス) id: 2aa16a942c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年5月2日 0時

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