93.侑李side ページ45
「俺の家に泊まるって言っときゃいいんだな?」
「そう。で、理由は涼介たちとケンカしたから...とでも言っといて?」
「そんなんで敦さんのことだませるのかよ?」
「平気だよ。それに父さんは特に僕のことはそんなに気にしてないから。」
僕はそう言い少しうつむいた。
後継者が長男じゃなく、僕にもチャンスがあるとしても。
きっと父さんが期待してるのはやっぱり涼介だし。
もし涼介がダメでも優秀な慧だっているし。
…僕は後継者には絶対になれないから。
父さんだって僕に何も期待してないし気にしてもないよ。
____でも僕はそのお父さんを利用する。
「僕はAを好きだから。」
それだけは確かだから。
どんな手を使っても…僕は上の二人にはAを渡さないよ。
「そういえば...侑李様は城崎さんとどういう関係なんですか?」
俺が振り払われた手を見つめていてると唐突にAは聞いてくる。
城崎…か。
この前会った時は本当に久しぶりでびっくりしたけど。
「山田家では裏切り者…って言われてるよ。」
「裏切り者?」
______裏切り者。
そう言われて城崎は山田家を出て行った。
僕がまだ小学生になる前のことだった。
「城崎っ!」
僕は泣きそうな声で城崎の名前を呼ぶ。
城崎は体に似合わない優しい笑顔を僕に向けて
「侑李様。立派な大人になってくださいね。」
そう言って…泣きじゃくる僕の前から彼はいなくなってしまった。
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犲(プロフ) - カコさん» ありがとうございます!やっとの移行ですみません、、、これからも更新頑張るので見守ってくださると嬉しいです!! (2019年3月31日 5時) (レス) id: b752f57a42 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 更新待ってます!頑張ってください!応援してます! (2019年3月30日 18時) (レス) id: 44cb270c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:犲 | 作成日時:2019年3月30日 9時