85.涼介side ページ37
…何で言い返せなかったんだよ。
俺はそう心の中で呟き、拳をにぎった。
昨日、俺はあれだけ愛を作るとかなんとか綺麗事言ってたのに。
俺は…てっきり自分がAに想いを抱いているんだと思った。
でもそれは俺の都合のいい考えで、本当の俺は結局Aを「モノ」としか思ってなかったんだ。
「バカじゃねぇの…」
俺はどんだけAに最低なことをしたのだろう。
Aのあの顔を見ればわかる。
相当傷ついていたし、絶望していた。
俺はあいつを...
「涼介様。」
「...」
いつの間にか目の前に青崎が立っていた。
「朝食は召し上がられますか?」
「いや…いい。」
「……涼介様は変わりましたね。」
落ち込む俺を見て青崎はいきなりぼそっと呟く。
「変わった…?」
「ええ。笹塚さんのおかげでしょうかね。涼介様は…人の気持ちをお考えになるようになりました。」
「あ…」
そうだ。
前の俺はどんなことがあっても俺には関係ねぇ、あいつが傷ついても嫁にとりゃいい。
…そんなことを思っていたかもしれない。
「…でも今は。」
違う。
俺はAの気持ちも考えることができている。
「はは…絶対あんな奴の影響は受けたくなかったのにな…」
もしかしたら一番Aの影響を受けてるのは俺かもしれないな。
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犲(プロフ) - カコさん» ありがとうございます!やっとの移行ですみません、、、これからも更新頑張るので見守ってくださると嬉しいです!! (2019年3月31日 5時) (レス) id: b752f57a42 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 更新待ってます!頑張ってください!応援してます! (2019年3月30日 18時) (レス) id: 44cb270c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:犲 | 作成日時:2019年3月30日 9時