Ｓ愛。。＊先輩篇＊[名前変換オリジナル]

＊１９話＊ ページ19

Aside



嬉しかった。



すごく…すごく。



ずっと憧れで大好きだった響先輩と付き合えるなんて。



それ以上に響先輩も私と同じ気持ちでいてくれたことが嬉しかった。



私にだけ向けてくれる響先輩の笑顔は特別だった。



響先輩といると…もっと好きになった。





…幸せだった。



本当に…本当に。





…私は。



まだ自由の身ではないということを浮かれて忘れていたのかもしれない。





夏木「お前、例の先輩と付き合ったらしいな…？」




すべてこの悪魔にはお見通しだったのだ。




私は正直に言わないとまた何か罰されそうなので素直に頷いた。




夏木「…へぇ。俺を差し置いてあの先輩とねぇ…」




夏木はそう言うと私のあごを持ち上げた。



私は反抗するわけもいかず、黙ってされるがまま。



夏木「いいか。よく覚えとけ。お前は俺の犬だ。」



A「……」



夏木「それは一生変わらねぇ。…犬。」



A「…はい…」





夏木「ご主人様の命令だ。今すぐ先輩と別れて来い。」



それは突然の冷酷な命令だった。




私は反抗しようと試みた。



…が。




夏木「別にいいぜ？お前が従えないというのなら…
俺の手で先輩をお前と別れさせる。…手段を選ばずにな？」




そう言い怪しく笑う夏木。




夏木なら必ずやる。



私は今までの経験からそう断言できた。



A「…わかった…」




私は了承した。



涙が出るほど嫌だった。



でも…夏木の手で響先輩をやられるくらいだったら。




私は…この幸せを手放す…



私はそう決意し、響先輩に別れを告げた。

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