Twins.［名前変換オリジナル］

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皐月サイド




僕は生まれた時から不幸だった。



忌み子としてこの世に生を宿したから...のもそうだが。



それよりも僕は絶対報われない恋をしていることのほうが不幸だと思う。




僕の好きな人はずっとA。



それは物心ついたときからずっとそうだった。



僕はいつも大好きなAから離れたくなくてすぐ泣いて見せた。



そうするとAはすぐ僕の元へ駆けつけてくれるから。




僕はいつも計算していた。



Aの側にいるためにはどうすればいいのか。



それだけを考えて自分の本性を誰からも隠して生きてきた。






そんな僕の前に現れたのは僕らを遠巻きにする皆とは違う、変わった奴。



そいつ...新太は僕らに普通の友達みたいに話しかけてきた。



僕は嬉しかった。



男友達なんていたことなかったから新鮮で。



だけどその喜びはあっという間に消え去った。



Aが新太に夢中になり始めたから。



何をするにも2人で一緒だった僕らはいつしか3人一緒になったいた。



Aとの時間が減ってしまったみたいで僕はすごく嫌だった。





...だから1度だけ駄々をこねたことがある。




｢皐月、今日も新太と遊ぶよ！｣



そう言うAの服の裾をぎゅっと握りお得意の泣き顔で



｢僕、今日新太くんと遊びたくない...｣




そう言った時。いつものAなら僕の頭を撫でてわかったって言ってくれるはずだった。




でもその時のAは違った。



｢なんで皐月、そんなこと言うの...？｣



それはAが僕に初めて見せた弱い顔だった。




そのうちに新太が来てしまいその日は遊びに行くことになったけど。



それ以来僕は新太のことでAに駄々をこねたことがない。



だって怖いから。



新太を受け入れなきゃAに切り捨てられそうで...



だから僕は新太のことが嫌いだ。



そしてAのことは大好きだ。





小さい頃から...ずっと。






僕の感情は成長を遂げず、今も胸の中にある。





だから振り絞って告げた大切な言葉をAに撥ねつけられたとき。




僕はどうしようもない絶望を感じた。



それと同時に芽生えたのは.....






＿＿＿＿どうしようもない憎しみだった。

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