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「A...Aっ」
そう呼ばれた気がした。
私ははっとして体を起こしてみた。
目の前は真っ暗闇に包まれていた。
これは何?夢...??
「A」
私はまた呼ばれ、声のした方に顔を向けてみた。
そこには...
「お母さん...??」
真っ白な服を身にまとったお母さんが立っていた。
そうわかった瞬間私の中の何かが溢れ出てきた。
ずっと我慢してたほんとうの私。
「お母さんっ...!!」
私はお母さんに向かって手を伸ばしてみた。
しかしお母さんには全然届かなくて。
私の伸ばした腕は宙を切るだけだった。
「お母さん、どうして...」
お母さんは何も言わず立ってるだけだった。
私はただお母さんに抱きしめてもらいたいだけなのに。
それも今は叶わない。
私は手を伸ばすのを諦めてお母さんを見つめた。
「お母さん。私今までたくさん頑張ってきたの。お母さんの代わりに皐月の世話もしてきたつもり。だけど最近全部うまくいかないの」
私は俯いた。
「学校で友達ができるわけないのはわかってたけど皐月にまで見捨てられたら私...」
じわっとまた溢れる涙。
そんな時。
何かに包まれるように私に風が吹いた。
はっとして顔を上げると目の前にはお母さんがいた。
そして口パクで何かを伝えたあと彼女は消えた。
「あなたはひとりじゃないよ」
お母さんは確かにそう言った。
そしてそれと同時だった。
「A!!」
大きな音がしてドアが開いた。
そこにいたのは...
「皐月っ...」
私はすぐに皐月に飛びついた。
本当に皐月だ...
私は安心したと同時にそのまま皐月の胸で意識を失った。
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晴れの空(プロフ) - 空百合さん» コメントありがとうございます...!!こうしてコメ残してくれることがほんとに嬉しいです...わかりました!更新頑張りますね...!ほぼ休止状態が激しいですが応援してくれると嬉しいです! (2018年9月23日 17時) (レス) id: ba85e0c2c1 (このIDを非表示/違反報告)
空百合(プロフ) - なんてコメントすればいいのかわからないんですけど……続きがすごく気になります!特に、20番のお話は好きです。やめないでくださるとうれしいです……! (2018年9月19日 2時) (レス) id: b07a96ee40 (このIDを非表示/違反報告)
晴れの空(プロフ) - arさん» 完結させられるように頑張ります!新しい作品も作りますのでぜひリクとかもしあれば気兼ねなく言ってください...!!本当にありがとうございます!! (2018年9月5日 0時) (レス) id: ba85e0c2c1 (このIDを非表示/違反報告)
晴れの空(プロフ) - arさん» ありがとうございます...!!今すごく泣きそうです...もう私の作品なんて楽しみにしてくれる人はいないのかもしれないってすごく思ってたのでこんな温かいコメント頂けて嬉しいです... (2018年9月5日 0時) (レス) id: ba85e0c2c1 (このIDを非表示/違反報告)
ar - 初めてコメントさせて頂きます。今回の作品で初めて晴れの空さんの書かれている作品を拝見させて頂きましたが、更新を毎日楽しみに待っております!今回も完結まで読ませて頂きたいですし、今後も他の作品が是非見たいです! (2018年9月4日 21時) (レス) id: 3a674cfdde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴れの空 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ika/
作成日時:2018年3月17日 20時