●144話● ページ6
その声は、少し物音がしたら消えてしまいそうな、
そんな小さい声。
でもどんな言葉よりも気持ちのこもった、
想いがつまった言葉。
A「和瑳…」
そう私が声をかけると。
美「それくらいにしときなさい。和瑳。」
どこかから現れた整いすぎた顔の女の人。
和瑳「お母様…」
和瑳は私からパッと離れ、頭を垂れた。
美「そこまで仲良くなったのなら安心だわ。
第一子が生まれるのもそう遠くない未来のようね。」
A「っ…!私は!第一子なんて…!」
美「お黙りなさい。貴女は嫁いでくる身なんだから、
口出しはしないで頂戴。」
こうして言い負けるのが悔しい。
A「なんで、私と、和瑳なんですか。」
私はやっとの思いで口を開く。
美「…本当は和瑳にも貴女を嫁に迎え入れてほしくないけれど。」
美和子さんはそこまで言うとにっこり笑った。
初めて会った時のあの刺々しい態度と違う…
美「あの人は貴女が嫁じゃなきゃ
三人の誰にも継がせる気はなさそうだもの。」
それに…と美和子さんは付け足した。
美「下手して翔に当主になってもらったら困るもの。」
_________?!
私は目を見開いた。
A「美和子さんは…翔を当主にする気じゃ…」
美「なんであんな子に継がせなきゃならないの。
あんな子が当主になったら御門家の恥だわ。」
そ、そんな…
私は知ってる。
翔が小さい頃からどれだけ大人の期待に答えようと、
実の父親、母親に認められようとして必死に頑張ってたこと。
色んなものを犠牲にしたから、
色んなことを知らずに生きてきたのに。
いらない、って思ったらすぐに捨てる?実の子供を?
A「ありえない…!!」
私は強く、そう叫んだ。
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晴れの空(プロフ) - ちょこらさん» こちらにもコメントありがとうございます!!そしてこの作品も最後まで…ありがたいです!続きの方考えてみるのでまたできるまで時間はかかりますが待っててくださるとありがたいです!これからもがんばります!! (2017年2月23日 18時) (レス) id: 181043f6e6 (このIDを非表示/違反報告)
晴れの空(プロフ) - yuriさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました!!わかりました!また明日から更新再開させていくので他のが落ち着いたら続き書いてみます。貴重な意見本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2017年2月23日 18時) (レス) id: 181043f6e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこら(プロフ) - 面白くて独占王子最後まで読みました!!最後に長男君の気持ちが変わっていくところが私は個人的に一番好きです!!ちょっと続きがみたくなっちゃいましたw!忙しいかと思われるのは山々なんですが、これからも頑張ってください!応援してます! (2017年1月13日 19時) (レス) id: ec9cb928d4 (このIDを非表示/違反報告)
yuri - 独占王子を最後まで読ませて頂きました。番外編として、長男くんとの別荘生活と今後の日常生活も書いて頂けると、とても嬉しいです。他の作品の制作などお忙しい事は承知しております故、そちらが一段落してからで構いませんので、宜しくお願い致します。 (2015年7月9日 7時) (レス) id: 094bb1079f (このIDを非表示/違反報告)
晴れの空(プロフ) - MomoKAa!!!さん» 最後まで…!ありがとうございます!光はほんと姉思いですからねー私もこんな弟欲しいですw よかっただなんて…!嬉しいです!ありがとうございます♪ (2015年1月7日 12時) (レス) id: a874ec453e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴れの空 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ika/
作成日時:2014年9月13日 15時