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私は目の前で指輪を持って微笑む紫耀に、首を横に振る事しかできなかった。
当然、私のいい返事を想像していたであろう紫耀は、面食らった顔をした。
平「何でなん？！…まさか、これで終わり、とか？」
焦った顔で紫耀が聞く。
私は紫耀に向けて、もう一度首を振った。
A「違うの、紫耀。私ね、すごく嬉しい。すぐにでも返事したい。」
平「だったら…！」
A「だけど、私には海人がいる。海人にきちんと話して聞くまでは、私の気持ちだけで返事できないなって思って。」
紫耀は目を丸くして私を見た。
平「ほんまに、Aらしい答えやな。」
フッと紫耀が笑う。
平「ほんなら、今はこれ、やめとこか？」
と、紫耀は指輪を箱にしまい直した。
私はせっかくの紫耀の気持ちを踏みにじったような気もして少し後悔したけど
目の前で笑う紫耀は気にしていないように見えた。
A「…ごめんね。すぐ返事できなくて。」
平「…まぁ、海人おるし、しゃあないよな。」
「そんかわり、今日は朝まで、やで？」
紫耀が、ゾクゾクするような目付きで見ながら
私に手を伸ばした。
私は返事をする代わりに、紫耀の首に手を回し
目を閉じた。
翌朝、海人に指輪を見せながら、紫耀が話をした。
平「俺な、海人のママと結婚したいんよ。
海人はどう思う？」
海「…。」
海人は黙ったまま。
私は焦ってきた。
もしかしたら、今までも本当は、あんまり良く思ってなかったのかな？
…我慢、してたのかな？
海「『けっこん』てどういう事？」
紫耀が少し考えて答える。
平「『家族になる』って事だよ。」
海「ままと紫耀先生だけ？海人は？」
平「俺とママが結婚したら、海人も家族だよ。」
「俺はママと同じくらい、海人も大事だ。」
海「…じゃあ、紫耀先生は海人の『パパ』？」
パパ、という言葉に、満面の笑みになった紫耀が
海人を高く抱き上げ
平「そうだよ！俺が海人のパパだ！！」
その瞬間、くしゃくしゃの顔で海人が笑って言った。
海「やったー！海人のパパ！」
平「だから、海人、俺はもう『先生』やないぞ。呼び方を一緒に考えて決めようぜ！」
海「うん！」
海「でも…」
平「ん？」
海「ままのナイトはボクだよ？」
平「(笑)そうだな。
海人がママを守ってくれるから、俺は海人とママの二人を守るんだよ。」
そうして海人の前で、紫耀は私に指輪をはめた。
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きっちょむ(プロフ) - 碧さん» 碧さん、ありがとうございます！始めから岸君サブで、ちょこっとだけのつもりだったのが、予想外にいい子過ぎて一瞬岸君とハッピーエンドにしようかと思ったくらいです(笑)また応援よろしくお願いします！コメント嬉しいです♪ (2019年12月15日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 良かったです！紫耀君カッコいいし、海ちゃん達は可愛いし…私、よく岸くんメインの小説読むんですけど、サブ？もいいなぁって思いました！おまけもホッコリして…ありがとうございました！ (2019年12月15日 23時) (レス) id: 4ed223f98b (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - まってます。楽しみにしてます (2019年11月6日 22時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - atu66mi67yu129さん、ありがとうございます！私も書いていて楽しかったので、そう言っていただけると嬉しいです★おまけ更新した時にちょっと続編書きたいなぁと思ったので、どっかのタイミングで書きたいと思います！ (2019年11月6日 22時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - 楽しい話だったので更新が待ち遠しかったです。ぜひとも続編お願いします。 (2019年11月6日 21時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2019年10月26日 16時
