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hidaka.say...



雅と一緒に帰るのは、もう何回目だろう。


中学の時は当たり前だったのに、今はほんの少し違和感を感じて

何となくバツが悪い感じがする。





雅「飛貴?聞いてる?」


あの頃も今も、もっぱら話すのは雅で

俺はうんうんと聞く側だ。



浮「あ、うん…。聞いてるよ」

雅「うそだー。顔に『聞いてないよ』って書いてあるし」


ケラケラと屈託なく笑う雅は、あの頃の俺が見たら

『かわいいっ!』なんて、ますます夢中になっていただろう。





でも、今の俺の頭の中は




『雅ちゃんいるなら、大丈夫だね…』



何故だろう。

哀しげなAちゃんの声がリフレインしている。




自分から『思い出にする』なんて告げておきながらこのザマだ。





思わずため息をついた俺に、隣を楽しげに歩く雅が言う。


雅「今日はどこか寄ってく?私ね、美味しいアイス見つけたんだー」







あの頃は、雅と一緒にいる時間だけが

雅が俺だけのモノになっている気がして

絶対一緒にいたかったけど





今は、雅と食べる話題のアイスより

Aちゃんと半分こするコンビニのアイスの方が愛おしい。





浮「ごめん、雅、俺今日乗馬クラブ寄るから…」


伏し目がちに言う俺に、雅は笑いながら言う。


雅「うん、分かった。」






しばらくお互い無言で歩いていると、雅が口を開いた。


「ね、飛貴」




浮「ん?何?」








雅「私…また来るから」



「あの頃…飛貴、私の事1番だって言ってくれたよね」



浮「…。」




雅「私、もう一度飛貴の1番になりたい」



雅は俺の顔を見ながらきっぱりと言う。








そんな雅の顔を見る事ができずに俺は


目を逸らしながら

「…じゃ」

と告げる。



まるで逃げてるみたいな自分の姿に、俄にモヤモヤが募る。









乗馬クラブ近くのコンビニに寄るのは、最近の俺の定番で


見慣れた店員さんが、俺を見て『またか』という顔をする。









何となく、Aちゃんの影を探してキョロキョロしていると







「あれ…?お前、またいんの…?」







この声を聞くのは、果たして何回目だろう。



俺は、声のする方を振り向いた。







浮「こんにちは。また会いましたね、高橋さん…」

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作品ジャンル:タレント
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きっちょむ(プロフ) - おれんじ がーるさん» ありがとうございます!!やっと完結です。。。またどこかのタイミングで番外編など書けたらなーと思ってます♪ (2020年8月15日 16時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ がーる(プロフ) - わーーー!!!!完結おめでとうございます(^_^)私こそ読むのがとても楽しかったです♪ (2020年8月15日 16時) (レス) id: 10e6bf4b2e (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - おれんじ がーるさん» ありがとうございます!ちょっと今回は切なくなってしまいました。。。ぜひ浮所くんの応援よろしくお願いします♪ (2020年8月2日 21時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ がーる(プロフ) - うわぁ…(泣)今回はとても切ないですね… (2020年8月2日 21時) (レス) id: 10e6bf4b2e (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ がーる(プロフ) - 読ませて頂きました!! もどかしいですね^o^ いつもお疲れ様です!♪ (2020年7月26日 10時) (レス) id: 10e6bf4b2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きっちょむ | 作成日時:2020年5月30日 16時

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