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A「あの…やっぱり私また来るから。」
「練習はまた今度にしようよ」
そう言ってお店から出ようとしたけど、結局出られなかった。
麗「練習…？練習って何？」
「もしかして、コンテスト出るの？」
蒼弥は渋い表情をしていた。
まずい…。知ってるのかと思ったけど、もしかして
ナイショだったのかな…。
猪「…出る事にしたんだよ」
麗「出ないって言ってたし、出るなら私がモデルやるって言ったじゃん！」
「何でこの子がモデルなの？」
麗華ちゃんは傷付いたような顔をしていた。
それを見て、私もしゅんとなる。
私も、何で蒼弥に選ばれたのか、全く分からない。
可愛くもないし、全然オシャレじゃないし。
麗華ちゃんみたいな子の方が、ステージ映えしていいんじゃないかとさえ思う。
でも、少なくとも私に頼んできた時の蒼弥は真剣だったし
お店だっておかしなところは全くない。
信じて大丈夫、最後の思い出にやってみようって
思ったんだ。
何か言おうと蒼弥が口を開いたのは分かったけど、結局何も言わずに口を閉じた。
A「…とりあえず帰るね」
思いの外、暗くなってしまった雰囲気に耐えきれず、私はお店を出る。
歩き出そうとしたところで、後ろから声を掛けられた。
猪「…悪かった。明日また来られるか？」
A「あ…うん…。大丈夫。」
「ごめんね、何か…。コンテストの事も言っちゃって…」
そんな風に言っていたら、なぜか涙が出てきそうになって、自分でもびっくりした。
下を向いた私に蒼弥は、私の頭をぽん、として
優しい優しい声で言った。
猪「こっちこそ、ごめんな」
「ちゃんと始めに言ったけど、俺はお前が良かったんだよ」
「…コンテスト、一緒に頼むな」
それだけ言って蒼弥はまた、お店に戻って行ったけど
私は蒼弥が触れたところに熱を感じて
そんな事初めてでどうしていいか分からなくなって
しばらくその場に立ち竦んでしまった。
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きっちょむ(プロフ) - めろんぱんさん» めろんぱんさん、いつも励ましのコメント、ありがとうございます！本当に嬉しいです♪次も楽しんで書きながら、めろんぱんさんに楽しんでもらえる作品、考えますね！応援、ありがとうございました♪ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - きっちょむさんの作品大好きなのでまた作品楽しみにしてます(^^) (2020年5月19日 23時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2020年5月2日 12時
