♪9 ページ24
you.say...
練習が終わって、みんな帰っていく。
でも私はその場から動けないでいた。
龍我の言葉にもびっくりしたけど、それ以上に
一世があんな風に言った事にショックを受けていた。
私がどんな返事をしても、きっと一世にはどうでもいい事で
じゃあ、今までの私たちって一体何だったんだろうと
考えれば考えるほど、分からなくなっていく。
もう、やめよう。
解放してあげよう。
それがみんなのため、自分のため、としか思えなかった。
ため息をついた私に、大昇が声を掛ける。
大「送るから。一緒に帰ろう。」
龍我はあの後すぐ、パート練習を抜けて帰ってしまっていた。
その龍我からは受信あり。
“さっきはびっくりさせてごめん”
“ずっと言えなかった、俺の正直な気持ち”
そんな言葉が並んでいた。
大「心配してるって言ったじゃん。」
A「うん…」
大「A、金指と付き合い出してからずっと音が迷ってるんだよ」
A「…え？」
大「本当はさ、あんなに澄んだ音が出せるのに、最近のAの音からは迷いと不安しか感じない。」
「今日は特にぼーっとしてるし」
A「ごめん…」
大「謝ってほしいわけじゃないんだ。」
「何かあったの？金指と…それから、龍我と。」
A「大昇…知ってたの？」
龍我の名前が出てきて、動揺した。
私は大昇を相手に、ぽつぽつと自分の気持ちを話した。
ゆっくり話を聞いてくれた大昇は、最後に
大「A」
「元カレと金指は違う人間だって事を忘れないで」
「金指には金指の思いがちゃんとあるはずだから。」
「それから龍我の事も迷うだろうけど、まずは自分の気持ちを一番に考えなよ。」
そう私に告げて、帰って行った。
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きっちょむ(プロフ) - めろんぱんさん» めろんぱんさん、いつも励ましのコメント、ありがとうございます！本当に嬉しいです♪次も楽しんで書きながら、めろんぱんさんに楽しんでもらえる作品、考えますね！応援、ありがとうございました♪ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - きっちょむさんの作品大好きなのでまた作品楽しみにしてます(^^) (2020年5月19日 23時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2020年5月2日 12時
