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私の席は那須くんの隣だ。
氏名順だからどうしようもないんだけど
毎回自分の席なのに、座るの緊張する…。
チャイムが鳴る直前に、慌てて座る。
授業中も隣の那須くんが気になってチラチラ盗み見てしまう。
端正な横顔。
『美形』って、那須くんのためにある言葉なんじゃないか、とさえ思う。
これが浮所くんと一緒にいる時は顔をくしゃっとさせて笑って、またかわいいんだ…。
そんな事を思っていると、突然先生が
「はい、この問題をA。」
いきなり当てられてしまった…。
私は那須くんを見てて
那須くんの事ばっかり考えていたから
当然教科書のページがどこかも分からない。
焦りながら教科書をめくっていると、隣から
「38ページ、問4。答えはア。」
小さな小さな声で、でも確かに那須くんの声が聞こえた。
あるはずのない出来事に、固まる私。
先生「A、早く答えなさい。聞いてたのか？」
A「あっ、えと、答えはア、です…」
那須くんに教えてもらった通り答えると
先生「はい正解。引き続きちゃんと聞くように」
と言われてしまった。
授業が終わり、勇気を出して那須くんに
A「さっきはありがとう…」
と伝える。
那須くんはにこりともしないで
那「…Aさん、余所見ばっかりしてないで
ちゃんと授業聞きなよ」
なんて言われてしまった。
はあ…やっぱり私嫌われてるのかな…
那須くん、全然笑ってくれないし。
もし、隣の席が鈴音ちゃんみたいなかわいい子だったら
那須くんも少しは楽しそうだったかな。
そう考えて暗くなっていると
那「…分からないんだったら、一緒に図書館行く？」
隣から信じられない言葉が聞こえた。
A「えっ？！」
驚いて隣を見ると、那須くんは立ち上がりながら
那「…ま、行かないだろうけど」
それだけ言って、教室を出ていく。
いつものようなぶっきらぼうな言い方だったけど
何だか少しだけ唇が震えているような
顔もほんのり赤くなっているような気がして
私の胸は高鳴った。
★山羊座の恋のスタイル
意に反して冷たい態度を取ってしまう事がある。
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きっちょむ(プロフ) - めろんぱんさん» めろんぱんさん、いつも励ましのコメント、ありがとうございます！本当に嬉しいです♪次も楽しんで書きながら、めろんぱんさんに楽しんでもらえる作品、考えますね！応援、ありがとうございました♪ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - きっちょむさんの作品大好きなのでまた作品楽しみにしてます(^^) (2020年5月19日 23時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2020年5月2日 12時
