♪3 ページ18
A「えっと…ひき肉と…玉ねぎは確か家にあって…」
学校帰りのスーパーで、１人ブツブツ言いながら買い物をする。
さっき一世に『食べたい』と言われたから、今日はハンバーグだ。
一人暮らしももう3年目に入り、自炊も慣れてるから、料理は苦にならない。
「Aじゃん、奇遇ー」
買い物帰りに声を掛けてきたのは、龍我だった。
A「私は龍我が『奇遇』なんて言葉を使う事にびっくりだよ」
龍「俺を見くびるなよ(笑)」
龍我は一人暮らし仲間だ。ついでに言うと、大昇もだ。
龍「今日Aご飯何作んの？」
A「あー…今日はハンバーグなんだ」
私の一言にピンと来たらしい龍我が言う。
龍「…金指？」
A「ん…。今日は来るって」
私の言葉を聞いて、ふうんと言った龍我は、
前を見て
「な、ウワサしてたら来たぜ」
と言う。
約束の時間よりはかなり早いけど…
少し、いや、かなり嬉しい気持ちになって見ると
一世は何人かの友達と一緒にいた。
…その中には女の子の姿もあった。
親しげに一世に触れたりして。
A「一世…」
おそるおそる声を掛ける私に気が付いた一世が
言う。
金「あっ、A！ごめん、今日友達と用事できちゃったから、また行ける時に連絡するね！」
全く悪びれず、あまりにもニコニコと言うもんだから、つい私も
A「うん、分かった。また待ってるね」
笑顔で答えてしまう。
ハンバーグ、作る前で良かった。
作った後にこう言われてたら、もう浮上できなかったかもしれない。
ため息をついてとぼとぼと歩き出すと、後ろから
「A！」
と声を掛けられる。
忘れてた。今、龍我一緒だったっけ。
私は明るく振り向いて、龍我に言う。
A「変なとこ、見られちゃったねー」
「じゃっ、龍我、また明日！」
龍「…。」
明るく言って、そこで別れるつもりだった。
龍「な、俺さ、ご飯買いそびれちゃって」
「…良かったら、ハンバーグごちそうしてくんない？」
龍我がいつものいたずらな顔で、笑った。
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きっちょむ(プロフ) - めろんぱんさん» めろんぱんさん、いつも励ましのコメント、ありがとうございます！本当に嬉しいです♪次も楽しんで書きながら、めろんぱんさんに楽しんでもらえる作品、考えますね！応援、ありがとうございました♪ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - きっちょむさんの作品大好きなのでまた作品楽しみにしてます(^^) (2020年5月19日 23時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2020年5月2日 12時
