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yuto.say...
初めての感覚だった。
初めてAを見たとき、衝撃的だった。
確かに背が高くて目立っていたけど
俺は、その凛とした佇まいに目を離す事ができなかった。
それまで恋愛なんてした事がなかった。
ちょっとかわいいな、なんて思っても、そこからどうすればいいか分からないし
何話していいかも分からないから、何も始まらない。
Aにも、つい冷たい態度を取ってしまって、後悔ばかりの毎日。
楽しそうに話す浮所が羨ましくてしょうがなかった。
その浮所発案で一緒にお昼を食べる事になった時
俺は躍りだしたい気分だった。
…しかも、次の日からお弁当を作ってくれるサプライズ付き。
(その日俺は浮所に、お高めのアイスを奢った。)
毎日学校に行くのが楽しみだった。
Aの作ってくれるお弁当は、本当に美味しくて、ますます好きになっていく。
食べる姿も、所作も綺麗だった。
Aは、自分に自信がないらしく、よく
「私は鈴音ちゃんの引き立て役だから」
なんて言うけど
実はそうじゃないことを俺が一番知っている。
特にこの頃は、あちこちで
「背が高くてモデルみたいだよな」
「綺麗なんだ、とにかく」
「高嶺の花っつーの？でも、ガチ恋しそうだわ」
そんな声が聞こえる。
とにかく何とか自分の元に振り向かせたい俺は必死だった。
そして誘った。
…図書館に。
後で浮所に大笑いされたけど、今まで何の経験もない俺には
それしか思い付かなかった。
…結果、図書館で良かった。
間近で見る、Aの綺麗な顔。
顔を寄せた時に香る、Aの甘い匂い。
図書館じゃなかったら、勉強してなかったら
俺は自分を抑えられなかったかもしれない。
隣を歩くAに、周りの男からの視線が集中する。
気の利いた事を言えない俺は、ほんの少しだけ不安になるけど
俺が強く手を握ると、握り返して笑ってくれるAが大好きだ。
ねえ、A。
またデートは図書館になっちゃうかもしれないけど
ずっと大事にするから、呆れないで
俺から離れないで。
大好きなんだよ、Aの事が。
『正しいデートの誘い方』終わり。
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きっちょむ(プロフ) - めろんぱんさん» めろんぱんさん、いつも励ましのコメント、ありがとうございます！本当に嬉しいです♪次も楽しんで書きながら、めろんぱんさんに楽しんでもらえる作品、考えますね！応援、ありがとうございました♪ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - きっちょむさんの作品大好きなのでまた作品楽しみにしてます(^^) (2020年5月19日 23時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2020年5月2日 12時
