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結局カメラの人は、那須くんの威圧感に圧されて名刺を出した。
そこには有名芸能プロダクションの名前が。
※「僕、ここの新入社員で…研修を兼ねてスカウトしてこいって言われて…」
※「どんな風にスカウトしていいか分からないけど、とにかく『この子だ』と思ったんです」
那須くんと私は顔を見合わせる。
※「写真を撮らせてもらって事務所に持ち帰って上司と一緒に改めて伺おうかと…」
那「それって…彼女を芸能界に…？」
※「はい。スカウトできたら、と思います。」
絶対無理だし嫌です、そう言おうと口を開き掛けたとき
隣にいる那須くんが話し出した。
那「あの、彼女がかわいくてとても素敵なのは分かるんですが、すみません、お断りしていいですか？」
A「え…？」
スカウトの人もぽかんとしている。
那「彼女とはまだ出会ったばかりで、俺、自分だけの彼女でいてほしいっていうか…」
「他のヤツらなんかに見せたくない。俺だけのAなんです」
※「いや、でもそれは、君の思いでしょ？彼女はどう？やってみない？」
A「申し訳ありませんが、興味ないですし、私なんかにできる世界ではないと思います。それよりも」
「…私も彼だけの私がいいです…」
私の言葉に、那須くんの顔がみるみるうちに赤くなっていく。
スカウトの人は
「それでももし気が変わったら…」と
名刺を押し付けるように私の手に握らせ、帰って行った。
那須くんが、はあーっと息をはく。
A「ごめん…那須くん…。変なことに巻き込んじゃって…」
那須くんは首を振って
「ううん。全然。ね、それよりも、聞かせて？」
A「う、うん…。何を…？」
那「俺だけのAでいたいって、本当にそう思ってくれてる…？」
今しかない。
那須くんに私の気持ちを伝えるのは。
A「那須くん！あの、私…伝えたい事があって…！」
那「A」
言い掛けた私の口を、那須くんが人差し指でふさぐ。
那「やっぱり俺に先に言わせて…？」
那須くんのA呼びと
唇に当たる指の感触の破壊力で
目眩がする。
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きっちょむ(プロフ) - めろんぱんさん» めろんぱんさん、いつも励ましのコメント、ありがとうございます！本当に嬉しいです♪次も楽しんで書きながら、めろんぱんさんに楽しんでもらえる作品、考えますね！応援、ありがとうございました♪ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - きっちょむさんの作品大好きなのでまた作品楽しみにしてます(^^) (2020年5月19日 23時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2020年5月2日 12時
