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「Aちゃん！」
私の名前を陽気に呼ぶのは
隣のクラスの浮所飛貴くん。
去年、委員会を一緒にやってから仲良くなった。
浮「今日うちのクラス、数学小テストだったー」
A「え？てことは、うち午後イチの数学、テストなのかな…」
浮「Aちゃん、がんばっ！」
明るく言ってくれる浮所くんは、私の数少ない男友達だ。
一緒にいるとリラックスできて、ほっとする。
那「…浮所」
浮「あっ、那須ー！ちょっと倫理の教科書貸してくんない？」
那「また忘れたのかよ」
浮「お願いっ、那須君お願いっ」
那「何だよそれ(笑)落書きすんなよ！」
浮「そんな事言って〜。実は笑ってるくせにぃ」
那「こないだ消すの大変だったんだよ！笑」
女の子には冷たいくらいクールな那須くんも
仲良しの浮所くんの前ではただの男の子。
笑いながらじゃれ合うのがかわいくて、カッコ良くて、つい目を奪われる。
那「…何？Aさん何か用？」
ガン見している私に向かって冷たい声が飛んできて、びっくりした私は口ごもる。
浮「俺と話してたんだよー。そんな事言うなら、那須はバイバーイ」
浮所くんが笑って言いながら私の方を向く。
そんな事はないはずだけど、どうしても那須くんに睨まれているような気がして、思わず下を向いた。
そんな私に、浮所くんがこそっと聞く。
浮「ね、鈴音ちゃんは？」
そう。私が那須君を好きなように、
浮所くんは鈴音ちゃんの事が好き。
A「今教科の係で職員室行ってるけど、そろそろ帰ってくると思うよ」
初め、浮所くんが鈴音ちゃんの事を好きだと知ったとき
やっぱり浮所くんも、鈴音ちゃんと取り持ってほしくて私と仲良くしてるのかな、なんて考えた。
でも浮所くんは全くそんな事はなくて
私の事も、…この身長でさえ、褒めてくれる。
友達として本当に大好きな、あったかい人だ。
鈴音ちゃんとうまくいくといいな、なんて思いながら私はにっこり笑う。
那「……もうチャイム鳴るから、早く席に着けば？」
また那須くんに、冷たく言われてしまった。
前途多難。
先が見えない。
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きっちょむ(プロフ) - めろんぱんさん» めろんぱんさん、いつも励ましのコメント、ありがとうございます！本当に嬉しいです♪次も楽しんで書きながら、めろんぱんさんに楽しんでもらえる作品、考えますね！応援、ありがとうございました♪ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - きっちょむさんの作品大好きなのでまた作品楽しみにしてます(^^) (2020年5月19日 23時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっちょむ | 作成日時：2020年5月2日 12時
