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どうせ社交辞令だろうなー
と、思っていたのに。
「実はね、子供の頃この近くに住んでたんだ」
横顔は、いつも通りの笑顔の井ノ原さん。
彼が運転する車に乗っている。
3日前、突然井ノ原さんからメッセージが届いた。
井ノ原さん急なんだけど、明後日空いてる?
この前お願いした件なんだけど、その日どうかなと思って!
大丈夫ですよ。丸一日空いているので、何時でも結構です。
快諾したが、当日を迎えるまで不安で仕方なかった。
正直、今この瞬間も不安だ。
貴重な休日を、私なんかと過ごしていいのか……
そもそも街を出歩いてもいいのだろうか……
しかも、自家用車で迎えにまで来てくれて。
どうしてこんなに良くしてくれるんだろう。
目的地までは直接車で行けないので、少し離れたところに駐車して、歩き始めた。
なんとなく、隣に並ぶのはいけない気がして、
半歩から一歩ほど、井ノ原さんの後ろを遅れて歩いた。
「懐かしー！ここよく来てたなぁ」
笑顔の印象が強くて、
その事ばかりに注目してしまっていたけれど、
後ろ姿を見て思う。
スラリと背が高く、手足が長い……。
ジーパンにTシャツというシンプルな格好が、より一層スタイルの良さを引き立てていた。
「姉ちゃんと喧嘩して、ズッコケちゃってさぁ」
顔じゅうをしわくちゃにして笑う顔を、私は見上げた。
……あれ。いつの間に私の真横に？
気がつけば、歩幅を調整してくれていたみたいで、
私は慌てて速度を上げた。
「ごめんね、俺ばっかり喋っちゃって」
「いえ！井ノ原さんのお話、もっと聞いていたいです」
「そお？なんか照れちゃうなぁ」
頭に手をあてて、
まるで漫画のキャラクターみたいなポーズ。
「Aちゃんの話も聞いてみたいな」
「私の話なんか、つまらないですよ……あ、ここです」
そんな会話をしていたら、ちょうど行きつけの道具屋さんが目の前に現れた。
良かった。つまらない話で場を凍りつかせなくて済んだ。
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ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - 櫂さん» 櫂さん、こちらもお楽しみいただけて幸いです。本当にありがとうございます。いつでも遊びにきてください！ (2022年8月12日 7時) (
レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
櫂 - こちらの作品も読ませていただきました……本当に素敵な作品です。幸せな空間がすぐ想像出来るので、また読みにきたいと思います。完結までお疲れ様でした！ (2022年8月6日 23時) (レス) id: 4f295eac92 (このIDを非表示/違反報告)
ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - ひささん» ひささん、ありがとうございます！ぜひともよろしくお願いしますm(_ _)m (2021年10月19日 0時) (レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
ひさ(プロフ) - 新しいお話、楽しみにしてます！ (2021年10月18日 5時) (レス) @page44 id: d7d462c614 (このIDを非表示/違反報告)
ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - ひささん» ひささん、いつもありがとうございます。そうですよね……やはり寂しさが募りますよね。私の物語がそのようにお役に立てていること、大変恐縮です……！本当に嬉しいです。完結までお付き合い頂けると幸いです。 (2021年10月5日 1時) (レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾖｰﾘﾝ | 作成日時：2021年9月19日 1時
