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「よしくん？」
「あーAちゃん……！やっと見つけたぁ！」
そう言って私をぎゅっと抱きしめた。
「ずっとここにいますよ？」
「そっかぁ。ずっとここにいてくれんのかぁ」
「よしくん……？」
ハグする力を強めて、頬ずりをした。
薄ら生えてきてるお髭が当たってちょっぴり痛い。
「好きだよ〜すっげぇ好きだよ〜」
「もう、調子いいんだから……」
「好きなのはホントだよ。ずっとここにいてほしいのも、ホントのこと」
真剣な答えだけど、こんなに酔ってたら、いくら忘れられない病のよしくんでも忘れてしまうんだろうな。
ちょっぴりせつない気持ちで私は「ありがとうございます」と答えた。
「……ふふ」
「何を笑ってるんですか？」
「Aにはね、ずっと幸せでいてほしいの」
「……ありがとうございます」
私はよしくんから幸せをいっぱい貰ってる。
でも、この幸せの守り方が分からないんだ。
「よしくん、私どうしたらいい？」って素直に聞けたらいいのに。
その言葉を口にしていないはずが、まるでその答えのような言葉がよしくんから返ってきた。
「――だからさ、俺とずっと一緒に生きてくれない？」
「えっ？」
頭の中が真っ白になった。
この言葉をどう解釈すべきか考えたいのに、なんにも考えられない。
よしくんは、私の右手を掴んで「あ、こっちじゃねぇや」と笑ってから、改めて左手を掴んだ。
その薬指に、彼がさっきまで指につけていた指輪をはめた。
「これよしくんのですよ、ぶかぶかだもん」
明らかに私の指よりも大きなサイズで、
クルクル自由自在に回ってしまう指輪をはめられていた。
でも、重要なのはそこじゃない。
この指につける指輪が表す意味……
「んふふ。ごめんごめん」
「よしくん、好きです。大好きです」
今度は私から彼に抱きついた。
「んもー、泣かないの」
そう言って彼は私の頬を袖口で拭った。
「よしくんだって」
「え？あ、ほんとだー！ハハハ」
笑いながら自分の目から流れる涙を拭き取る。
口角のあがったその唇を塞いだ。
何度も確かめ合うように口付けする。
私まで酔っ払ってしまいそうなほど、アルコールの香りが漂っていた。
それでも何も気にならない。
彼の全てが愛おしい。
「幸せでいような。これからずっと、一緒に」
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ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - 櫂さん» 櫂さん、こちらもお楽しみいただけて幸いです。本当にありがとうございます。いつでも遊びにきてください！ (2022年8月12日 7時) (
レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
櫂 - こちらの作品も読ませていただきました……本当に素敵な作品です。幸せな空間がすぐ想像出来るので、また読みにきたいと思います。完結までお疲れ様でした！ (2022年8月6日 23時) (レス) id: 4f295eac92 (このIDを非表示/違反報告)
ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - ひささん» ひささん、ありがとうございます！ぜひともよろしくお願いしますm(_ _)m (2021年10月19日 0時) (レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
ひさ(プロフ) - 新しいお話、楽しみにしてます！ (2021年10月18日 5時) (レス) @page44 id: d7d462c614 (このIDを非表示/違反報告)
ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - ひささん» ひささん、いつもありがとうございます。そうですよね……やはり寂しさが募りますよね。私の物語がそのようにお役に立てていること、大変恐縮です……！本当に嬉しいです。完結までお付き合い頂けると幸いです。 (2021年10月5日 1時) (レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾖｰﾘﾝ | 作成日時：2021年9月19日 1時
