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その日、11歳になったハリー・ポッターは、ルビウス・ハグリッドという大男から本当の自分について、初めて教えてもらっていた。
自分が魔法使いであること。
両親も魔法使いで有名だったということ。
そんな両親が死んだのは交通事故ではなく、ヴォルデモートという闇の魔法使いに殺されたからだということ。
そして、自分にはメリーナという双子の妹がいたということを。
ハグ「オレはダンブルドアの命令で、お前さんとメリーナを連れ出すために、壊れた家に入ったんだ。
だけど、そこにいたのは、ハリー、お前さんだけだった。
家中探したんだが、見つけらんねかった。
そんで、オレはお前さんだけをこいつらのもとに連れてきたんだ。」
ハリー「え」
バーノン「ふざけるな！」
ハリーは、メリーナが今どうなっているのかについて聞きたかったのだが、バーノンおじさんに邪魔されてしまった。
次にハリーが口を開くことができたのは、おじさんがハグリッドに威嚇されて口を閉じた後だった。
ハリー「えっと、メリーナは今どうしてるの？」
ハグ「わからねえんだ、ハリー。
『例のあの人』と一緒に消えちまったんだ。
どこかで『例のあの人』と一緒にいるんじゃねえかと考えてる者もいる。
一方で連れ去られたものの、もう殺されちまっているんじゃねえかと考えてる者もいる。
誰も本当のことはわかんねえんだ。
あの夜以来、一度もメリーナの姿を見たものはいねえもんでなあ。」
ハグリッドが大きな音を立てて鼻をかみ涙を拭いたのを見てから、ハリーは言葉を続けた。
ハリー「じゃあ、どうして僕だけ残されたの？」
ハグ「それも謎なんだ。
お前さんの何があやつを降参させたのか、どんな理由でメリーナが消えちまったのか。
誰にもわからねえんだ。」
その日、ハリーはメリーナがどこかで生きていて、いつか会えることを願いながら眠りについた。
彼の夢に赤毛の女の子が出てきたのはまた別の話である。
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作者名：まっきー | 作成日時：2023年11月29日 18時
