名は体を表さない4th 【清水潔子成り代わり】 (ページ35)

今日:9 hit、昨日:4 hit、合計:96,424 hit

表さない 157話ページ35

『ふぅ…』
私はようやく一段落がついたのでため息をこぼす。
岩泉との夕食の後、片づけや貰いものの整理とかで結構時間がかかった。
『もう寝よう』
時刻は十時半…、ちょうど良い時間。
今日は色々あったからよく寝れそう。
私は布団に入り、電気を消して意識を沈ませていった。

＿＿

『はぁ…、よく眠れると思ったのに』
私が眠ると、不気味な雰囲気が漂う場所にいた。
勉強会の時以来、何事もなかった(今日の声を除いて)からもう来ることはないと思ったのにね…。

「バカバカしい、実に馬鹿な行動だよ」
現れたのは鷹瀬…。
「貴方は清水潔子という人物をわかってない」
淡々と言うけど、別の人間を完璧にはできない。(表面上なら100%は無理でも90%はいけるとは思う)
「そうだね、でも貴方そもそも成りきろうとしてない」

その言葉に口を噤んだ。
だって私は絆されていると実感しているから。
成りきろう成りきろうと言っていたからね…。

「だから、私に変わって」
『それはダメ』
淡々と述べる鷹瀬にキッパリと断った。

『それは……ダメ』