60…F ページ11
『わーたるっ!』
『ンっ!?...もぅ。
みっちゃんはキスが大好きだね』
『好きだよ?渉とするのが、なっ...!』
『んふふ...俺も
...............大好きだよ、みっちゃん。』
『へへっ............渉。』
ひんやりと冷たいトイレの壁に
身体の熱をじわじわと奪われていく。
小さく聞こえる、親友と大好きな人の声。
冷たいのは、俺のココロなのかな。
.
トイレに逃げ込む途中見えたキミの顔。
可愛かった。
そんな顔してキス、するんだね。
叶うことなら、俺だけに向けて欲しかった。
キミには、俺だけだと思っていたのに
キミは、いつまでも俺とふたりぼっちだって
思ってたのに
いつの間にか、俺がひとりぼっちになってた。
キミの周りには、沢山仲間が増えてた。
キミを心配して、仲間が来る。
しかも、3人目だね...?
.
「なんで、助けないの...?」
見たこともあるし聞いたこともあった
綺麗な顔した長身の彼は
俺のクラスに来て、言った。
俺は言ってやった。
助けないんじゃない、助けれないんだ。と
渉に向かって。
.
裏切られたとか、悲しいとかそんな感情なんか最早どうだっていい。
俺がむかついたのは
いつの間にか俺と距離を置くようになったキミ。
距離を置かせてしまった俺自身。
助けてあげることができない、事実。
つまり自分が腹立たしかった。
周りが見えてない、自分が嫌になった。
どこから狂った?
俺は何も知らない。
だけど渉は.........何かを知っているから
北山を守ってやれてた。
ねぇ、北山の身に何が起こってるの?
俺の机のこの傷も、何かやむを得ない理由が
あるんでしょ?
.
図書館の1番奥のソファに寝転がり
俺は答えが出ない闇に身を委ねた。
.
(何も変わってない...何も
変わったのは、多分俺。)
194人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
じぇし(プロフ) - 君色。さん» 君色さんこんにちわ。ありがとうございます^_^更新は遅いかと思いますが、引き続きよろしくお願いします^^ (2018年1月13日 12時) (レス) id: 8a24218bb8 (このIDを非表示/違反報告)
君色。 - すっごく面白いです!これから二人がどうなっていくか、見所ですね! (2017年12月28日 12時) (レス) id: 51a53eab2a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:じぇし | 作成日時:2017年12月9日 21時