ネコさんはからかいたい。【エース・トラッポラ】 (ページ2)

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始まりは

通りかかった後輩たちに
"彼女にフラれたから励ましてよ"

なんてだる絡みをした日のこと

俺の部屋に半ば強制に彼らを引き込んでは

お菓子やジュース
サムさんの売店で入手した体に害はない自白剤……

ちょーっと口が軽くなる薬を混ぜたりして
後輩達で遊んだ

『え、好きな子のタイプ？

うわー良いね、
青春だわ』

「僕は明るい子ー」

「うわっ、

なんか監督生が酒に酔ったみたいに
なってんぞ？！」

『大丈夫？
どうしたんだろ………』

自白剤……
ちょーっと口が軽くなる薬の副作用かな

「……センパイは？」

ツンツン髪の子が俺に聞いた

『俺？
えー、そー言うトラッポラくんはどーなんよ』

そっか
この子の名前はエース・トラッポラだ

忘れてた忘れてた

「オレ？
オレはまあ……センパイみたいな人」

『えっ、ハードル高。

俺みたいな人がタイプなんて、

俺が女体化しない限り
トラッポラくんの彼女候補は
この世に存在しないね』

「……やっぱそッスよね～～！

……あー、彼女ほしーー………」

なんだよ
今の間は

「あ、スファン先輩。

監督生の様子がおかしいので
今日は送って帰ります、

エースはどうする？」

スペードくんが言った

「………もうちょっと話してるわ。
先帰ってて、デュース」

「…わかった」