俺に酔って、溺れて、好きになって。【稲荷崎】【ハイキュー】

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「私な、中学生まで部活でバレーボールしとったんや。」




Aちゃんがポツポツと話出した。




「Aちゃん華奢やから意外やわ…。」




「私な、スゴイ選手やねんで？」




「え？ホンマ？？選抜選手みたいな？」




「せやで、選抜選手やったし、中学生No.1スパイカーやったんや。」




スマホで成瀬Aって検索を掛けてみた。

すると見事hitした。




「……ホンマや。

見て、
女子バレー界期待のNewヒロイン！
やって。」




「自分で言うのはアレやけど、私は実力もセンスも才能もあった。

せやからやめる必要なんてなかった。」




せやんなぁ……怪我とか？何かしら理由があったんやろな。




「……じゃあ、やめたのには何か理由あったんやろ？」




「勿論あったわ。

その……女子はする事が陰湿やろ？

だから、された事がいじめなんや。」




「なぁるほどなぁ……。」




「やっぱりチームでズバ抜けて上手いと、監督とかコーチとかから期待されて、私ばかり上げられて

………まぁ嫉妬みたいなモンや。」




「ツムもよぉ嫉妬されとったなぁ。」




よく部室で悪口叩かれとったなぁ。

返り討ちにしとったけど……




「あぁ、あれだけハイスペックやとそらぁ、なぁ……？」




「ツムの場合は何とも思っとらんかったで、アイツ人でなしの人格ポンコツやし。」




「侑くんらしいなぁ……

強くてかっこええ、羨ましい。」




「それでどうなったん？」




俺やって強いわ……

何故かツムに先を行かれた様な焦りに包まれ、Aちゃんを俺は急かした。

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