242話 ページ7
緑谷side
かっちゃんの言動をハラハラしながら見守っていると、どこからか着信音が聞こえた。
多くの仕事を捌いている事務所内では着信音自体は常に響いているのだけれど、その音だけが他とは違ったのだ。
毎日一回は聞くそれは、火炉木さんのスマホの音楽だ。
すぐに察した。彼女は今から仕事に行くのだと。
チラ、と彼女の方を見ると、真剣な表情で電話に受け答えしていた。
いつも笑顔で明るい火炉木さんも、この時だけはいつも眉根を寄せている。
そのおかげで少し顔が怖くなるけど、幼馴染のものと比べれば可愛いものだ。
通話を終えた彼女は、すぐに身を翻して現場へ向かおうとする。
轟くんがそれを止めて何か言うと、綺麗な笑みを浮かべて再び僕たちに背を向けた。
「……」
「轟くん？」
「なんだ？」
火炉木さんを見つめる轟くんが寂しそうで、なんとなく声をかけた。
話す内容など何も考えていない。
「あ、その、何話してたんだろうなって思って……」
「大したことじゃねぇ」
「そ、そっか」
彼は一度視線を下に落とすと、またこちらを見て口を開いた。
そして僕はその口から発せられた衝撃の一言に、思考が一瞬止まってしまった。
「なあ、緑谷。
好きな奴を守りてぇって思うのは、普通か？」
「うん！もちろ……え？」
反射的にそう言ったが、彼は今なんと言った？
好きな奴を守りたい？好きな奴？スキナヤツ？
「え"ぇ！？」
思わず大きな声で叫んでしまう。
ハッとして口を押さえた頃にはもう遅く、この場にいる全員の視線が僕に向けられた。
「おう！どうした、デク！」
「え、あ、いや、なんでもありません！！」
顔の前で必死に両手を振る。
恥ずかしくてバーニンと目を合わせられなかった。
サイドキックの方々は止まった手を動かし始め、かっちゃんは舌打ちをした。
うう、最悪だ……！！
涙目になりながら、手で顔を隠す。
そんな時、僕らの後ろにあった大きなドアが開かれた。
その先にはこの事務所の所長、エンデヴァーが立っている。
「ショート、ヘスティア、デク、バクゴー。
四人は俺が見る。
……ん？ヘスティアはどうした」
「火炉木は仕事だ。さっき出ていった」
「む、そうか」
大して驚いていないから、エンデヴァーも火炉木さんのことを分かってくれてるようだ。
同じクラスメートであり、尊敬の対象でもある彼女と共に学べる機会があればいいな。
ギュ、と手を握った。
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yukimi(プロフ) - 最高すぎます！何気に相澤先生の絡みが大好きです！！ (2023年3月30日 2時) (
レス) @page38 id: a25b1c0c0d (このIDを非表示/違反報告)
あああああ - 追記:↓続編とかでやってくれませんか！ (2023年3月8日 13時) (レス) id: 7d0fba99d3 (このIDを非表示/違反報告)
あああああ - すみません。途中からでも良いので、夢主を闇堕ちしてください！ (2023年3月7日 22時) (レス) @page19 id: 7d0fba99d3 (このIDを非表示/違反報告)
黒弧(プロフ) - ミルコとの絡みも見てみたいなー←なんて← (2022年9月16日 3時) (レス) @page7 id: 4b13e88e37 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ1565(プロフ) - 面白くてもう一から一気見しちゃいました！！！好きです！ (2022年5月22日 19時) (レス) @page7 id: 6849bf532f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2021年8月31日 22時
