276話 ページ41
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オールマイトは足に肘を乗せ、指を組む。
“平和の象徴”と謳われた男とは思えないほど顔が険しい。
「灯は君がヒーローになることで、より死が身近になってしまうことを避けたかったんじゃないかと思う。
彼が火炉木少女にヒーローとしての自分を見せないようにしたのも、その姿に君が憧れ、夢見ることがないようにする為だったんじゃないか、とね」
死が身近に、か。
それはもうおじいちゃんの死で、今までやってきた仕事の中で嫌という程感じた。
もうそれに対する恐怖はない。
というか、あったらこの社会を変えられない。
それに、おじいちゃんに憧れようが憧れなかろうが、恐らく私はお父さんを傷つけ、彼の願いを叶えるためにヒーローを目指していた。
だからヒーローの姿を見せないようにしていた努力も、結局は無駄だったのかも。
「……そう言ったら、私がエンデヴァーたちに同行することをやめると？」
ヒーロー活動ができると聞いた時、オールマイトの顔は沈んでいた。
きっと彼も反対なのだろう。
「そ、そういった意図はなくてね……！！」
彼はハッとしたような顔をした後、慌ててそれを否定してきた。
冗談のつもりで言ったのだが、あの反応からしてそれも狙っていたのかもしれない。
「いいんです。当たり前なんです。
こんな未熟者がプロについていくなんて、足を引っ張るだけだと感じるのは。私だってそう思います」
窓の外に視線を移す。
病院前に連日押しかけるマスコミたちがカメラとマイクを構えていた。
きっと彼らも同じようなことを思うだろうな。
でも、それでも私は皆を救わなきゃいけない。
「……わざわざ来てくれてありがとうございました、オールマイト。
おじいちゃんの“個性”を使いこなせるよう頑張ります」
にこりと笑ってそう言えば、眉間に皺を寄せて静かに部屋を出ていった。
ベッドに身を預け、紙切れに並んだ文字を追う。
どうやら「発火」は触れたところに火種を植え付け、そこから火を放つことができるらしい。
また、直接触れなくとも血液や皮膚といった私の身体の一部分でも種となるので、そこから点けることも可能だと。
言ってしまえば、自分の身体が火薬のような役割を果たしているわけだ。
面白い“個性”だと思った。
もう一つの方は、その名の通り白い翼が生える。
しかしホークスの「剛翼」とは違い、一枚一枚操作することはできない。ただ飛べるだけ。
炎に強いのが嬉しいところかな。
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yukimi(プロフ) - 最高すぎます！何気に相澤先生の絡みが大好きです！！ (2023年3月30日 2時) (
レス) @page38 id: a25b1c0c0d (このIDを非表示/違反報告)
あああああ - 追記:↓続編とかでやってくれませんか！ (2023年3月8日 13時) (レス) id: 7d0fba99d3 (このIDを非表示/違反報告)
あああああ - すみません。途中からでも良いので、夢主を闇堕ちしてください！ (2023年3月7日 22時) (レス) @page19 id: 7d0fba99d3 (このIDを非表示/違反報告)
黒弧(プロフ) - ミルコとの絡みも見てみたいなー←なんて← (2022年9月16日 3時) (レス) @page7 id: 4b13e88e37 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ1565(プロフ) - 面白くてもう一から一気見しちゃいました！！！好きです！ (2022年5月22日 19時) (レス) @page7 id: 6849bf532f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2021年8月31日 22時
