260話 ページ25
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グラントリノの言葉を信じて立ち上がった瞬間、衝撃波が私たちを襲った。
その中心には死柄木がいる。
男はイレイザーの顔に手を伸ばした。そして、触れる。
直後、横から氷壁が顔を出し、死柄木に襲いかかった。
それによって彼に緑谷くんの拳が撃ち込まれる。
「イレイザーは……」
砂煙と砕けた氷塊が散る中、必死に目を凝らす。
ああ、よかった。緑谷くんが救けてくれたみたいだ。
死柄木はどうなった。
彼の吹き飛ばされた方へ目を向ける。
そこには白い髪をたなびかせながら立つ男がいた。
その身体には傷一つない。先程まであったあの黒い模様も今は消えていた。
抹消が消えてしまった。
ということは、いつ崩壊が来てもおかしくない。
「ちょっと失礼！」
グラントリノを抱える。小柄な見た目に反して意外と重量あるな。
彼も状況を理解しているため大人しくしていた。
取り敢えず地面から離れておけば、伝播して自身も崩れることはない。
足裏から炎を出し、その反動で数センチだけ浮いた。
一つ心配事がある。
私以外の人たちのことだ。
エンデヴァーのように自身の“個性”で空中に滞在できるならいいが、その術を持たない人間は逃れられない。
私たちが抱えられればいいが、それにも限界がある。
どうしようか、と顎に手を当てた。
その時。
死柄木の右肩からヒビが入り、割れた。
そこから血が溢れる。
彼もこの事態は予想していなかったらしく、地面に垂直にぶら下がる腕を一瞥して、視線をこちらへ向けた。
「今、何月何日だ？」
ああ、そうか。
オール・フォー・ワンの“個性”を移植されたという彼。
私たちが蛇腔病院に突撃した時はまだカプセルの中にいた。
きっとまだ完全体じゃなかったのだ。
だけど彼はそんな状態で目覚めてしまった。
だから自身が持つ力の大きさに、身体が間に合ってないんだ。
ちょっと前の緑谷くんみたい。
そう思ったのも束の間、死柄木は右腕を支えながら地面へ手を伸ばした。
まずい、崩壊がくる……！！
しかしその瞬間、私たちは何かによって引っ張りあげられた。
腰に見えるのは重力に従ってしなる鞭。
すぐに緑谷くんのものだと分かった。
私は浮いてたから大丈夫だったんだけどな……
でも、交戦中だった彼には後ろのことなんか分からないだろうし、そんな状況下ならこれが最善か。
この黒鞭が集まる場所へ視線を移す。
そこでは緑谷くんが浮いていた。
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yukimi(プロフ) - 最高すぎます！何気に相澤先生の絡みが大好きです！！ (2023年3月30日 2時) (
レス) @page38 id: a25b1c0c0d (このIDを非表示/違反報告)
あああああ - 追記:↓続編とかでやってくれませんか！ (2023年3月8日 13時) (レス) id: 7d0fba99d3 (このIDを非表示/違反報告)
あああああ - すみません。途中からでも良いので、夢主を闇堕ちしてください！ (2023年3月7日 22時) (レス) @page19 id: 7d0fba99d3 (このIDを非表示/違反報告)
黒弧(プロフ) - ミルコとの絡みも見てみたいなー←なんて← (2022年9月16日 3時) (レス) @page7 id: 4b13e88e37 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ1565(プロフ) - 面白くてもう一から一気見しちゃいました！！！好きです！ (2022年5月22日 19時) (レス) @page7 id: 6849bf532f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2021年8月31日 22時
