90話 ページ43
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パワーローダーの攻撃を避け続ける。
絶えず仕掛けてくるので反撃する暇がないのだ。できても牽制程度。
そんな風にずっと後退をしていると、
「……！？」
私の上に影ができた。
先程まではなかった。今できた。
周囲を見回す。辺りにはビルが立ち並んでいた。
まずい、ここは……！！！
地面もビルも何もかもがコンクリート。
セメントスの独壇場だ。
私が対敵したくなかった相手の陣地へ来てしまった。
「……そういうことか」
パワーローダーが、爪を向けても私に傷をつけようとしなかったのは手加減をしていたんじゃない。
私をここに追い込むためだったんだ。
自分の至らなさに嫌気がさすが、今はそんなことしてられない。
今すぐこのエリアから離れなければ。
しかし、その判断をするのが寸秒遅かったようで。
あっという間に私はセメントの波に呑まれた。
気がついた時には視界は灰色だけ。
——————完全に閉じ込められた。
叩いても叩いても壊れる気配はない。でもそれは予想済みだ。
これ以上やっても自分の手を傷つけるだけだ。やめよう。
炎で溶かせるかもしれないが、もし無理だったら熱が籠るだけ。最悪 命が危険に晒される。それだけは勘弁したい。
どうしようか、と腕を組む。
衣服越しに触れる壁は、少し冷たかった。
■
しばらく経った。
その間私は何かする訳でもなく。
「んがっ」
……少し寝かけていた。
カメラに私の顔が映る。やべ、寝てたことバレてるかな。
時間制限こそないが、早めに終わらせた方が評価上がるって言ってたし……
「試験中に寝るなんてお気楽な奴だ」とか思われてそう。いや絶対思われてる。
なんとかして此処を出る方法を考えなくちゃ。
エンデヴァーのところで学んだことを生かせないかな。
必死に彼から習ったことを思い出す。
一つ、思い当たることがあった。
『溜めて放つ。力の凝縮だ。
最大出力を瞬時に引き出すこと、力を点で放出すること。
どちらでもいいから出来るようになれ』
……力の凝縮か。
圧縮した炎を放ち、その勢いで破壊してしまえば……
上手くいかなかった時が怖いが、もうそんなこと考えてられない。
掌に力をこめる。
じりじりと肌が焼ける感覚がした。
これを一気に、放出ッ……！
大きな音と共に、光に体が包まれる。
眩しくてつい目を細めた。
脱出成功。次は敵の捕獲だ。
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花鳥風月 - みんなかっこよすぎでしょ！？かっこよさが罪！ (2021年5月13日 7時) (
レス) id: 807eb68517 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - いやぁぁぁぁ！荼毘さんっっっ！カッコいい！←完全に頭おかしい奴 (2021年5月9日 14時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - みーたん！さん» それなです...推しが尊い... (2021年5月7日 23時) (レス) id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - 夢主ちゃんと上鳴くんの絡み、、！よき^ - ^ (2021年5月4日 16時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2021年5月3日 23時
