66話 ページ19
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扉越しに女性の悲鳴が聞こえる。
ヤバい、このままじゃあの人が死んじゃう……！！
「やめろ！！！」
咄嗟に炎を出す。
それは化け物の脳天へ一直線に飛んでいった。
「今の……」
黄色い炎だ。
それに点での放出もできたような。
少しだけ舞い上がる。
耳障りな汚い悲鳴が頭の燃えた化け物から溢れ出た。
しかしそれも一瞬。すぐに再生した脳無は私に襲いかかってきた。
「感動する暇も与えてくれないってか！！」
さっきの感覚を思い出して撃った。でも先程のような威力出ない。
最大火力ではできなかったらしい。やっぱり意識してやるのは難しそうだ。
「でも点での放出はできた……！！」
エンデヴァーからの課題を、一つクリアできた。
今はそれだけで十分だ。
「ウ"ア"ア"！！！」
「黙れ！！」
汚い声で喚くんじゃない。私の耳が腐るだろ。
滅茶苦茶に襲いかかる脳無の攻撃をスイスイと躱し、攻撃を仕掛ける。
まだヒーローは来ないのか。
早く、早く来てくれ……！！
ここは五階。
エレベーターも止まっている今、階段しか使えないから時間がかかるのも仕方ないとは思うが、やはりこの状況はかなりキツい。
最大火力はまだ一発。
あれを連発すれば火傷を負う。でも加減してる今なら、あと数分はもつだろう。
問題は体力だ。
手足が長い分攻撃範囲もデカい。避けるのに無駄に体力を消耗するのだ。
「い"っ！！」
脳無の爪が腕を掠った。
それは鋭く、掠っただけでも深く切れて血が垂れている。
……こんなかすり傷、大したことない。
今はこの脳無を倒してエレベーターの中にいる女性を避難させなきゃ。
下が心配だけど、これしか無さそう。
脳無が突っ込んできた窓の反対側に立ち、敵に向けて両手を広げた。
最大火力であの窓まで押してやる。
奥歯をグッと噛み締めて炎を出した。
手がジリジリと焼ける。
USJ襲撃の時はこれだけやっても全く効かなかった。
でも今は違う。私だって成長してるんだ。
点での放出を意識して……！！
気のせいかもしれないけど、少しずつ敵の体が窓へ寄っていってる。
——————いける！！！
口角がニィと上がった。
今の私はなかなかの悪人面をしてるんじゃなかろうか。
「おい、脳無が落ちるぞ！！」
「縄用意しろ！！」
下から他のヒーローたちの声が聞こえる。
それに安心したのも束の間、脳無は腕を窓枠に引っ掛けた。
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花鳥風月 - みんなかっこよすぎでしょ！？かっこよさが罪！ (2021年5月13日 7時) (
レス) id: 807eb68517 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - いやぁぁぁぁ！荼毘さんっっっ！カッコいい！←完全に頭おかしい奴 (2021年5月9日 14時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - みーたん！さん» それなです...推しが尊い... (2021年5月7日 23時) (レス) id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - 夢主ちゃんと上鳴くんの絡み、、！よき^ - ^ (2021年5月4日 16時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2021年5月3日 23時
