63話 ページ16
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「すみませーん！」
「何！？今忙しいから手早くお願い！！」
「まだ数人この中に取り残されてるかもしれません！」
「はぁ！！？」
「その気持ち凄くわかる」
痛いほどわかるよ。本当に。
私も言われた時、「は？」って言いそうになったもん。ギリギリで抑えたけど。もう喉まで出かかってた。
「悪いけど、私そういうのに向いてないから！！
他当たってくれない！？」
「はい！」
ハズレだったらしい。
すぐにでもこの場を離れたいから、さっさと助けてくれるヒーローを見つけたいんだけどな。
「私今無理！！」
「そんな暇はない！！」
「俺忙しいんだけど！？」
「ヤダ！！！」
「マジで言ってんの！？」
——————といった感じで、ここにいるヒーロー全員に断られた。
誰だよ数撃ちゃ当たるみたいなこと言ったやつ。私だわ。
なるほどこれがフラグ回収。なかなかいい体験をしたのでは？
全くことは進んでないのに、なんだか満足した気分になる。
その時だった。
「……————けて！！！
救けて！！！」
微かに聞こえる誰かの救けを求める声。
どこからだろう、と耳をすました。
「……こっちか」
タッタカ声のする方へ走る。
ヒーローに応援をお願いしたところで受けてくれるはずない。さっきのでそれは察せた。
エンデヴァーは脳無と交戦中で、今はそちらに集中してもらいたいから聞いてない。
救助くらいなら“個性”を使わずともできるだろう。
「……ここからか」
声の主がいるのは瓦礫の山の下。
おそらく僅かに空いたところに上手く嵌ったのだろう。じゃなきゃ潰されてる。
私も鍛えてるので、時間はかかるけど瓦礫を退かす力ぐらいはある。
でもこの量となるとなぁ……何分かかるか。
「もう大丈夫だよ、安心してね」
「だ、誰ですか？」
「ヘスティアだよ。
今退かすから、もうちょっと頑張ってね」
この場に似合わぬ柔らかな声で話しかけた。
少しは不安が和らぐといいな。
一番被害の多い場所とは距離があるため、敵が来ることも無いだろう。
さっさと退かして救けなきゃ。
そう意気込んで取り掛かった。
「んしょっ！
……大丈夫そ？」
「あっ、はい！！」
手を差し伸べれば戸惑いながらもその手を取ってくれた。
敬語使うなんていい子だね。嫌いじゃないよ、そういう子。
なんとも上から目線な感想を頭の中で述べながら、彼を引き上げた。
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花鳥風月 - みんなかっこよすぎでしょ！？かっこよさが罪！ (2021年5月13日 7時) (
レス) id: 807eb68517 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - いやぁぁぁぁ！荼毘さんっっっ！カッコいい！←完全に頭おかしい奴 (2021年5月9日 14時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - みーたん！さん» それなです...推しが尊い... (2021年5月7日 23時) (レス) id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - 夢主ちゃんと上鳴くんの絡み、、！よき^ - ^ (2021年5月4日 16時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2021年5月3日 23時
