49話 ページ2
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「上鳴くん！」
「お、火炉木！
時間ギリギリだけど遅れなかったなー！」
よしよし、と私の頭を撫でる上鳴くん。
彼もそうだけど、私の周りの人は基本的に距離感がバグっている気がする。
「で、何しよっか」
「俺も考えてねーや」
「行き当たりばったりすぎない？？？」
「お前も言えねぇだろ！」
サラッと上鳴くんのせいにしたら、デコピンされた。
痛い。今ので骨折れたかも。
数分話し合い、映画を見たあとお昼ご飯を食べてショッピングという計画になった。
「何見る？」
「時間的にはポヤえもんがすぐ見れるっぽい」
「この歳になってポヤえもんはキツくね？」
「そう？」
ポヤえもんは子供からお年寄りまで幅広い層が楽しめるアニメだと思ってるんだけどな。
「まーでも面白そうだし見るか！」
「上鳴くんのそういうとこ良いと思う」
「だろ！？」
褒めるとすぐに調子に乗るところが玉に瑕だが、柔軟にいろんなものを受け止めるのは彼の良いところだ。
上鳴くんと肩を並べて映画館へと向かった。
キャラメル味のポップコーンとコーラを携えて、いざ出陣。
ここでもやはり私の容姿は目立つようで、チラチラと視線を寄越される。
中には雄英体育祭を見ていたのだろう、私の名を知っている人もいた。
いやぁ、私ってば有名人。
ぽりぽりと頭を搔いた。
真ん中らへんの席に座り、ポップコーンをボリボリと食べ進める。
おかげで始まる頃には全て無くなっていた。
あれれ、おかしいぞぉ？なんてどっかの小さな探偵のように小首を傾げた。犯人は私です。
「えっ、あれ伏線だったの！？」
「悲しすぎんだろ……」
「ポヤえもぉおん！！」
観る前はあんなこと言ってたのに、上鳴くんは普通に大泣きしている。
映画が終わる頃には、涙と鼻水で顔がグチャグチャになっていた。
「火炉木ぃい……」
「待って上鳴くん。汚いから顔拭いて」
映画が終わると同時に私に抱きついてきたので、それを必死に防ぐ。
涙ならまだしも鼻水がつくのは嫌だ。
ハンカチで彼の顔を拭く。
その間にも涙を流すものだから途中で諦めた。
上鳴くんの手を引いて、映画館から出る。
「上鳴くん、お昼どこで食べる？」
「サイゼ……」
「分かった。
……いい加減泣き止んだら？」
「うん……」
上鳴くんは顔をゴシゴシと吹いて、ニコッと笑った。
彼はやっぱり笑顔が似合う。
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花鳥風月 - みんなかっこよすぎでしょ！？かっこよさが罪！ (2021年5月13日 7時) (
レス) id: 807eb68517 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - いやぁぁぁぁ！荼毘さんっっっ！カッコいい！←完全に頭おかしい奴 (2021年5月9日 14時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - みーたん！さん» それなです...推しが尊い... (2021年5月7日 23時) (レス) id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん！ - 夢主ちゃんと上鳴くんの絡み、、！よき^ - ^ (2021年5月4日 16時) (レス) id: 4e876a97b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2021年5月3日 23時
