288話 ページ10
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雄英の校舎の前に立つ黒い壁————通称「雄英バリア」から、エクトプラズムが出てきた。
「聞イテイタカイ？ウラビティ ノ演説。
入ッテ……見タ方ガイイ。
大丈夫ダ。少ナクトモ今ハ。」
エンデヴァーらが入っていくのを見て、背を向ける。
私は
こうしている間にも私の手から命が零れているかと思うと焦りが募る。
飛び立とうとしたが、それはがっちりと繋がれた手によって阻まれた。
「離して」
「嫌だ」
「なんで」
「お前も休むべきだ」
今までずっと甘えた考えで生きてきた罰が回ってきただけだ。
これ以上自分に甘くするわけにはいかない。
「私は大丈夫だよ」
「……その傷、どう見たって大丈夫じゃねぇだろ」
轟くんの視線の先にはいろんな箇所に巻かれた包帯や絆創膏がある。
ヴィランとの戦闘でついたものもあるが、ヒーローに不満を持つ一般人によってできた傷もあった。
「気にしないで」
笑いかけても力が緩むことはない。寧ろ強くなっている気がする。折れちゃわないか心配だ。
至極どうでもいいことを考えていると、ぐいっと手を引かれた。
突然のことに対応できず、呆気なく体勢を崩す。
そのままズルズルと引き摺られて強制的に学内へ入れられた。
エンデヴァーらは先に行っており、後ろにつくのはエクトプラズムだけ。
中にいる市民たちは私の姿を見るなり顔を顰める。
ほらね。
分かりきっていたことだった。
緑谷くんは受け入れられても、私は駄目だ。
彼とは違って特別な力もなければ、実の父親を傷つけたという最悪な経歴の持ち主。
そんな奴を受け入れるわけがなかった。
白い目を向けられる中、私を引っ張る轟くんに対抗するように足を止める。
それに気づいた彼もぴたりと歩みを止めて振り返った。
「どうした？」
「やっぱりダメだよ。私は」
彼の手を振りほどこうと腕を動かすが、やっぱり男女の差のせいで無理だった。
こちらを見つめるオッドアイ。そこに宿る光が強くなった気がした。
「大丈夫だ、俺が守る」
そう言って再び歩き出す。
俺が守るって……どうやって。
言葉こそ王子様みたいでかっこいいが、その方法が分からなくて苦笑した。
そもそも私は守られるんじゃなくて守る側なんだけどな。
やっとこさ人の波を抜けて、ハイツアライアンスへと辿り着いた。
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MR サナリア(プロフ) - ちょっ！もういいやっ！アニメ勢で多分これアニメより進んでる気がする…けど面白いからかんけーねぇ！よんじゃえ！ (3月17日 19時) (
レス) @page24 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
東屋(プロフ) - 更新楽しみに待っています…！！一気読みしてしまいました！頑張ってください！！ (2月12日 15時) (レス) @page40 id: 3ab66d3982 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - とても面白いです！！！！更新楽しみにしています。これからも読み続けます！！頑張ってください！！！ (8月27日 18時) (レス) id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠偉(プロフ) - あぁぁぁぁぁ続きが気になるーけど更新お疲れ様です！これからも読み続けるので頑張ってゆっくりでもいいので作品を完成させてください！応援してます (2023年4月10日 8時) (レス) @page18 id: 04dc814efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2023年4月3日 11時
