294話 ページ16
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ちょっとしたことでも人は変われてしまう。
まあ、私の場合人が死んでるし全然「ちょっとしたこと」じゃないんだけど。
「……は？」
「昔は『死にたくない』とか言ってたけど、今思えば甘ちゃんにも程があるよね。
ヒーローなんて死が当たり前なのにさ」
意味がわからないと言いたげな表情の爆豪くんに、おちゃらけた雰囲気で話を続ける。
「まあ何が言いたいかって言うと……
頭のいい爆豪くんならどうすればいいか分かるよね」
こつこつと指先で頭をつつき、笑う。
さて、もう話は終わった。
今度こそ仕事に——————
「分かるわクソが」
「……馬鹿なの？」
爆豪くんの腕の中に包まれた。言ってしまえばバックハグ状態である。
会ってない間にとち狂ってしまったのだろうか。彼の頭が心配だ。
「俺が今やるべきことは、てめェを救うことだ」
「さっき言ったことが理解できなかったのかな？
私は、あなたたちに救けてほしいなんて頼んでないの。
余計なお世話ってこと。わかる？」
「
そう言うなり私の肩に手を置いて、ぐるっと身体を彼の方に向かせた。
私よりも背が高いせいで圧があるようにも感じる。
「迷惑」
「言うようになりやがって」
「うるさい」
「身体もボロボロじゃねぇか」
「違う、大丈夫だから」
「クマも濃くなっちまったな」
「休んでる暇なんてないの」
彼の指が、今はもう塞がった傷口や目元にできたクマをなぞる優しい手つきに力が抜けそうになる。
そんな身体に鞭を打ちながら反抗した。
しかし当の彼には全く効いてないようで、何ともないように笑っている。
「よくやった」
「まだ、まだ全然……」
「お疲れ様」
「駄目なの、休んじゃ」
「今くらい休んだって、誰も文句言わねぇよ」
いつの間にか背中に回された爆豪くんの手が、ゆっくりと背中を撫でる。
それはまるで赤子をあやすように優しくて。
つい彼に身を預けてしまった。
彼は拒むことなく私を受け入れ、言葉を紡ぐ。
「しら……火炉木」
「無理しなくていいよ」
「俺の辞書に『無理』なんてねェわ。
……俺はてめェを救いたい。
お前にとっちゃ余計なお世話で、迷惑かもしれねぇが、それでも救けてぇんだ。
もしそれをお前のプライドが許さねぇのなら、“救けてやる”んじゃなくて、“救けさせてほしい”」
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MR サナリア(プロフ) - ちょっ！もういいやっ！アニメ勢で多分これアニメより進んでる気がする…けど面白いからかんけーねぇ！よんじゃえ！ (3月17日 19時) (
レス) @page24 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
東屋(プロフ) - 更新楽しみに待っています…！！一気読みしてしまいました！頑張ってください！！ (2月12日 15時) (レス) @page40 id: 3ab66d3982 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - とても面白いです！！！！更新楽しみにしています。これからも読み続けます！！頑張ってください！！！ (8月27日 18時) (レス) id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠偉(プロフ) - あぁぁぁぁぁ続きが気になるーけど更新お疲れ様です！これからも読み続けるので頑張ってゆっくりでもいいので作品を完成させてください！応援してます (2023年4月10日 8時) (レス) @page18 id: 04dc814efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2023年4月3日 11時
