292話 ページ14
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以前食べた冬美さん特製 麻婆豆腐では味を感じた。
それは恐らく辛味があったからだと思う。
なのに、私は今それ以上に辛いはずのこのデスソース入りスパゲティを食べて、何も感じなかった。
「……でも、たしか辛味って味覚じゃなくて痛覚とかじゃなかった？」
私の疑問にこくりと爆豪くんは頷く。
つまり痛覚まで鈍化している可能性があるというわけだ。
超常解放戦線で重症を負って尚戦えたのは、アドレナリンが出ていただけではなく、それも関係しているかもしれない。
心当たりがありすぎて一体いつから発症していたのかさっぱりだ。
——————でも、もし痛みが比較的軽めに済むのであれば、痛みに苦しんで戦えなくなることもないのでは？
頭の中に思い浮かんだそれは、まさに名案だと思う。
「ご馳走様でした。
それじゃ！」
それならもっと戦略の幅が広がる、とわくわく気分で自部屋に戻ろうとしたのを止められる。
もしかしてパトロールに行こうとするのバレた？
冷や汗をかく。
かっちゃん何気にそこら辺うるさいからなあ。
「……外行くつもりだろ」
「どういうこと？歯磨いて寝るんだけど」
「てめェは嘘つく時、右の口角が不自然に上がってんだよ」
「え」
自分でも知らない新事実に驚きつつ、顔をぺたぺたと触って確認したが分からない。
「ハッタリに決まってんだろ、馬ァ鹿」
ニィ、とヴィラン顔負けの笑みを浮かべる彼を見て、やっとそれが嘘だということに気づいた。
そしてそれと共に私が見回りに出かけることがバレてしまったことに焦りを覚える。
緑谷くんを止めたんだ、きっと私のことも止めてくる。
急いで逃げようとするも、コスチュームの襟を掴まれて逃げるに逃げれない。
……もしやこれを着ていたのもバレた理由か。
火炉木 A、一生の不覚ッ！
心の中で頭を抱える。まあそこまで落ち込んではいないけど。
「……寝たいから手 離して」
努めて優しく声をかけた。が、依然弱まることを知らない。待って首締まっちゃう。
「てめェん中で俺たちはずっと庇護対象なのかよ」
ぽつりと彼の口から零れたそれはまるで独りぼっちの子どものようにか弱くて、でもそこにはしっかりと私に対する怒りも込められていた。
「そうだよ」
重い雰囲気を醸し出されたのにもかかわらず、私の口調は軽かった。
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MR サナリア(プロフ) - ちょっ！もういいやっ！アニメ勢で多分これアニメより進んでる気がする…けど面白いからかんけーねぇ！よんじゃえ！ (3月17日 19時) (
レス) @page24 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
東屋(プロフ) - 更新楽しみに待っています…！！一気読みしてしまいました！頑張ってください！！ (2月12日 15時) (レス) @page40 id: 3ab66d3982 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - とても面白いです！！！！更新楽しみにしています。これからも読み続けます！！頑張ってください！！！ (8月27日 18時) (レス) id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠偉(プロフ) - あぁぁぁぁぁ続きが気になるーけど更新お疲れ様です！これからも読み続けるので頑張ってゆっくりでもいいので作品を完成させてください！応援してます (2023年4月10日 8時) (レス) @page18 id: 04dc814efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2023年4月3日 11時
