289話 ページ11
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「悪ぃ、遅くなった」
「轟！……に火炉木！！？」
「はぁ！？マジ！？」
雫を落として帰寮を伝えた轟くん。
それを出迎えるように彼の名を呼んだ芦戸さんは、私の姿を見てぎょっとする。
そしてそんな彼女の声によって他の皆も凄い勢いで視線をこちらに寄越した。
そんなに驚かれるとは思っておらず、彼らの声の大きさにちょっとだけ後退る。
それと共に手首を握る力も強くなった。今更逃げないから安心してよ。
「Aちゃん！！」
「戻って来てくれてよかったですわ……！」
「沢山怪我してるわね」
女子たちが勢いよく抱きついてきた。
私ずぶ濡れなのに……いや皆も濡れてるし別にいいのか？
彼女たちは瞳に涙を浮かべていた。それは安堵の涙なのか心配の涙なのか。
「とにかく！火炉木ちゃんもお風呂入るよ！！」
「えっ」
どたどたと音を立てて女子風呂に連れ込まれる私。
ちなみに轟くんからは解放されているので安心してほしい。
服を脱がされ、身体を洗われ、湯船に突っ込まれる。底に頭ぶつけた。痛い。
患部を擦りながらお湯から顔を出す。
にっこり笑顔を浮かべながら私を見る皆になんだかむず痒い気持ちになった。
「『緑谷を救ってほしい』って電話したっきりずっと繋がらないからさ、心配してたんだよ？」
「GPSは緑谷さんの分だけでしたから、何処にいるのかも分からず……」
「いろいろ忙しくてさ。出れなくてごめんね。
エンデヴァーから雄英に来るよう言われたから来てみたら、緑谷くんを連れ戻してるみたいでびっくりしちゃった」
まあ彼を連れて帰ることはあの時点で分かってたし、驚かなかったんだけどさ。
あの場にいたなら、どうして言ってくれなかったのかと言われそうだし隠しておく。
お風呂をあがった後、何名かは緊張が緩んだみたいで自室へ戻って行った。
私はまだ睡魔が襲ってこないので、共同スペースで久しぶりにクラスメイトと談笑した。
隣で皆に謝る緑谷くんへの質問が飛び交う。
それを轟くんが制止した。
「大丈夫……っていうか、まだ眠れなくて」
「なんで」
「オールマイトに酷い事をして……そのままなんだ」
エンデヴァーたちとの話の中でオールマイトも振り切ったと聞いた。
恐らくその時のことを言っているのだろう。
悪いことしたのにそのままだと気分悪いの分かるわぁ、と考えながら視線を外に移すと、暗闇の中こちらを覗く例の彼がいた。
それに驚いて肩が跳ねる。え、何これホラー？
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MR サナリア(プロフ) - ちょっ！もういいやっ！アニメ勢で多分これアニメより進んでる気がする…けど面白いからかんけーねぇ！よんじゃえ！ (3月17日 19時) (
レス) @page24 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
東屋(プロフ) - 更新楽しみに待っています…！！一気読みしてしまいました！頑張ってください！！ (2月12日 15時) (レス) @page40 id: 3ab66d3982 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - とても面白いです！！！！更新楽しみにしています。これからも読み続けます！！頑張ってください！！！ (8月27日 18時) (レス) id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠偉(プロフ) - あぁぁぁぁぁ続きが気になるーけど更新お疲れ様です！これからも読み続けるので頑張ってゆっくりでもいいので作品を完成させてください！応援してます (2023年4月10日 8時) (レス) @page18 id: 04dc814efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひとや | 作成日時：2023年4月3日 11時
