育成記録２

1111でした。S ページ2

大人がやってたら呆れるような喧嘩も、チビちゃん達だと可愛いんだよね。

ん？何のことかって？
あれですよ、あれ。

た「ポッキー！」

み「プリッツ！」

た「ポッキーだもん！」

ま「プリッツだって！」

別仕事で遅れて楽屋入りしたら、テーブルの上で言い合う二人、横にはポッキーとプリッツの箱が置いてある。

その後ろでガヤさんとミツが苦笑してて、他の四人は食べ比べみたいなことしてるし。

千「おはよー、賑やかだね」

北「はよ。仲良く食ってると思ってたらいきなり揉めだしてさ」

どっちが美味しいってやつかな？

俺もやったことあるわ、あれってなんか引くに引けないんだよね。

おさまるかと思ってたらヒートアップしてるんだよな〜、て、暢気なこと言ってる場合じゃないでしょ。

藤「ほら、二人とも、どっちも美味しいんだから喧嘩しないで」

見かねたガヤさんが止めに入るけど、聞こえてないのかチビさんは睨みあったまま。

た「ぜったいポッキー！」

み「ぜってぇプリッツ！そんないうならやってやる！かくごしろよ！」

た「そっちこそ！」

え、まさか殴りあい！？やめてよ可愛い顔に怪我しちゃう！

慌てて止めようとしたら、なぜかポッキーとプリッツを持つ二人。

ミツもガヤさんも、え？って顔してとまどってる。

食べ比べしてた四人も静かになって見てるし。

み.た「やあぁぁっ！」

威勢のいい掛け声と共に、本気でぶつけ合う拳。
じゃなくてポッキーとプリッツ。


……え？なに、これ？


えいっ、えいっ、と何度かぶつけ合ってると、同時に二本が良い音をたてて折れた。

た「あっ……ふたつともおれちゃった」

み「えー、じゃあどっちもいっしょ？」

た「そうだね〜」

み「なぁんだ、じゃあいいや」

いやいやよくない、折れたポッキーとプリッツ拾って普通に仲良く食べ始めたけどちょっと待って。

千「ねぇ、二人とも、何で揉めてたの？」

み「ポッキーとプリッツどっちがつよいか」

た「チョコついてるからポッキーのほうがつよいとおもったの」

み「プリッツかたいからつよいとおもったんだ」

そっかー、それでチャンバラみたいにぶつけ合って試したんだねーそっかそっかー。

て、なるかぁい！

本気で心配したのに何その理由！

ガヤさんとミツ項垂れてるからね！
ソファーに崩れ落ちてるからね！

横尾さんも呆気にとられて叱るの忘れてるよ。


み.た「おいしいね〜♪」


仲直りできてよかったけどさ、お願いだからガチ喧嘩はしないでね。

お手本でした。Ki→←かいかいでした。Ki

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す