育成記録

おねだりしました。Ｆ ページ13

紹介が終わった後、渉とニカには呆れ果てた何とも言えない５人の視線がそそがれた。

それにしても、まさか北山も同じ日に卵を温め始めてたなんてビックリした。

名前が決まったくだりも似てるし、こんな偶然あるんだな。

シンメならでは？

いやいや、だとしても重なりすぎて凄すぎ。

北「お前ら双子みたいだな〜♪」

テーブルの上でおやつを食べてる二人を、ニコニコして眺めてる北山。

さっき渉がたいしゅけに渡したのは、シュークリーム。

しかもシュー皮を半分に切って、クリーム挟んでってお洒落な仕上がりのやつ。

これ作ってたから今日遅かったんだな。

シュー皮を一口サイズにして、たいしゅけはクリームをつけながら食べてる。

ひろみちゅは……

藤「すげぇな」

顔面埋めてかぶりついてる。

み「んまぁぁぁい♪」

満面の笑みで上げた顔は、クリームまみれ(笑)

北「ぶっは、みちゅ顔すげぇことになってるぞ(笑)」

み「すげぇ？オレすげぇの？」

藤「みちゅの顔がね」

鏡を前に置いてやる。

映った自分のクリームまみれの顔を見て、ケラケラ笑いだしてるし。

み「ひろ〜ひろ〜、キレイにして〜」

ティッシュを取ると、ひらひらなびかせながら北山の近くへ走っていく。

顔を拭いてもらってる ひろみちゅを見て、たいしゅけも鏡を覗きこんだ。

けど、小さくちぎって食べてたから、顔は汚れてないよ。

た「……」

どこか残念そうにしてるなぁと思ってたら、自分の手を見て嬉しそうにティッシュを取りに行った。

ひらひらさせながら戻ってくると、俺に差し出してくる。

藤「？」

た「たい〜、手よごれたっ、キレイにして〜？」

俺が受けとると、手のひらをこっちに向けておねだり。

そこには、ちょっとだけクリームがついてる。

ちょ、なにこれ。

まさか、ひろみちゅが北山に拭いてもらってるの見て羨ましくなった？

だから自分もって？

やべぇ、可愛いすぎる。

たまらず いそいそと手を拭いてやったら、嬉しそうに はにかむからさらに可愛い。

飲み物を用意して、ひろみちゅにも渡してあげる。

もらった〜♪って北山に見せに行ったひろみちゅ。

よかったなって頭を撫でてやりながら、北山がありがとうって俺に微笑んだ。

　

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