心を鬼にしました。Y ページ17
視線が痛いです。
いつもは、優しく俺を見つめてくれる彼女。
でも今は、その黒い瞳が責めるように俺を映してる。
横「そんな目で見ないでよ」
居心地の悪さに耐えかねて、クッションに寝転ぶ彼女に言えば、迷惑そうにため息をつかれた。
その原因はわかってる。
寝転ぶ彼女こと、愛犬パピー。
そのお腹にもたれて、丸まって眠るたいしゅけと ひろみちゅの頬に残っている涙のあとが原因だ。
と言っても、泣いた原因はあの溺愛保護者にあるんだけどね。
全く、甘やかすだけが愛情じゃないっての。
〜数時間前〜
横「………」
藤「どしたの?わた」
太 輔に話しかけられたけど、スマホとテーブルの上を交互に見比べるのがやめられない。
何でって?大変なことに気づいたからだよ。
横「ミツ、ちょっと」
もう一人の保護者も呼び、スマホの画像を見せた。
北「みちゅとしゅけ?」
藤「この画像がどうしたの?」
横「気づかない?」
藤北「?」
何度も画像とテーブルにいる二人を見比べるけど、太 輔もミツもわからないみたいだ。
横「この画像、連れて来始めた頃。今のオチビさん達、これに比べて太ったと思わない?」
北「あ…」
藤「そう言われれば…」
やっぱ気づいてなかったか。
北「まあ、確かにぽっちゃりしてきたけど、あれはあれで可愛いし」
藤「食べてるの幸せそうだから、ついついおやつあげちゃう」
横「……」
ばしっ!ばしっ!
藤北「痛っ!」
横「可愛いからとかついついじゃない!太りすぎたら病気になるかもしれないんだぞ!」
北「だからって叩くなよー」
藤「気にしすぎだよ わた」
本気で心配してんのに、呑気すぎる二人。
これは、最終手段を使うしかないな。
収録後、帰り支度する太 輔とミツを待つオチビ達を呼ぶと、俺の企みを知らないから素直に寄ってきた。
横「太 輔、ミツ」
藤北「?」
横「お前達が考え改めないなら、そんな無責任な保護者に任せてられない。みちゅと しゅけは俺が預かる」
藤北「は?」
横「じゃ、お疲れ」
テーブルの二人を抱き上げて、逃げるように楽屋を出た。
後ろから何か聞こえたけど無視だ無視。
た「やぁぁっ、たいぃぃぃっ」
み「ひろぉぉぉっ、うぇぇん」
無理矢理連れて帰ってきたら、案の定泣きじゃくるオチビ達。
でもね、悪いのは優しさと甘やかしを勘違いしてるあいつらだから。
ついでにおやつの食べ過ぎはダメって教えておこう。
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りんな(プロフ) - みちゅるんさん» きゅんきゅんしてもらえて良かったです♪きっと太輔さんも同じくきゅんきゅんしたと思います(笑)ケーキもきっといままで食べた中でおいしかったはず♪ (2018年7月1日 21時) (レス) id: ee5167677a (このIDを非表示/違反報告)
りんな(プロフ) - うさぴょんさん» しゅけの想い伝わりましたか?嬉しいです♪こんなふうにお祝いされたらもっともっと大切に育ててあげたくなりますよね☆ (2018年7月1日 21時) (レス) id: ee5167677a (このIDを非表示/違反報告)
みちゅるん(プロフ) - かっかわっ(〃ω〃)めっかわですね\(//∇//)\たいしゅけーかわいいーー!自分のお金でってちゃんと考えてるとこ愛しいです!ケーキおいしさ倍増ですねぇ〜♪そして狼と赤ずきんちゃんも読みましたー♪可愛い2人を想像してきゅんきゅんしましたー♪ (2018年6月29日 23時) (レス) id: 10e12a2e6d (このIDを非表示/違反報告)
うさぴょん(プロフ) - 太輔さんの誕生日に自分の働いたお金でプレゼントを買うたいしゅけちゃんが、いじらしくて読んでて暖かい気持ちになりました^_^ (2018年6月29日 22時) (レス) id: 5f8b3e9840 (このIDを非表示/違反報告)
りんな(プロフ) - Junさん» 懐かしのオオカミと赤ずきん、喜んで頂けて嬉しいです♪動画あったらニヤニヤしながら見ちゃいますよね(笑)踊るチビちゃん達に癒されそうです♪ (2018年6月23日 19時) (レス) id: ee5167677a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんな | 作成日時:2016年5月5日 23時