21話 ページ21
A「…ねぇ、離れてよ、」
私がそう言えば
はぁ
と呆れたようなため息をつきながら離れてくれる。
何も言わずにムスッとしているから
怒らせちゃったかな？とか思っていると、
廉「Aさ、俺に彼女できたって言ったらどうする？」
なんて聞いてくる。
A「いや、どうするも何もないやん。」
廉「今日みたいにくっついてられんくなるで？」
A「うん」
廉「キスもハグも手ぇ繋ぐんも出来んくなるで？」
A「うん、」
廉「もし彼女が束縛激しかったら一緒に住めなくなんで？」
A「それはぁ…寂しい」
廉「やろ？」
A「いやだから、結局何が言いたいねん」
廉「俺は、Aしかおらんってこと！」
いきなり大声で喋り出す廉。
廉「キスもハグも手ぇ繋ぐんも一緒におるのもAだけ、」
「やから…」
私の両手を優しく握って目線を合わせてくる。
廉「Aも、俺だけでおって…」
言葉の強さとは裏腹に、廉の瞳は不安で揺らいでいた。
A「いいよ、私も廉だけね。…だから、」
「…もっと、廉でいっぱいにして、？」
なんでこんな事を言ってしまったのか分からない。
何故こんなにも廉を求めているのか分からないけれど、
次の瞬間、深く優しく、それでも激しく重なった唇が、私の思考を溶かしていった。
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：西野恭亜 | 作成日時：2018年11月25日 22時
